メールや手紙で「お元気でお過ごしのことと存じます」という文を見ることがあります。
使い方はどうするのが正しいのでしょうか。
詳しく解説していきます。
「お元気でお過ごしのことと存じます」とは?
「お元気でお過ごしのことと存じます」は、「元気」に「お」をつけて相手を気遣い丁寧な表現にしたもの、「お過ごし」は「過ごす」の敬語表現、「存じます」は「思う」「考える」の謙譲語「存ずる」「存じる」に丁寧語の「ます」をつけたものを組み合わせて一文にしたものです。
「お元気でお過ごしのことと存じます」は、お元気で過ごしていらっしゃると思いますが、いかがですかと挨拶文の中に相手の安否や健康状態を気遣って入れる文です。
「お元気でお過ごしのことと存じます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
では、「お元気でお過ごしのことと存じます」はどのように使うのが正しいのでしょうか。
個人宛の手紙、文書の構成は、①頭語(拝啓、謹啓など)②時候の挨拶③相手の繁栄を喜ぶ言葉または感謝の言葉、相手の安否を尋ねる、自分の現状を伝える④本文⑤結びの言葉、となっています。
「お元気でお過ごしのことと存じます」は③の部分で使われる文の一つで、相手の安否を尋ねるために使われます。
相手のことを聞いた後には、自分の現況も続けて入れるようにしましょう。
例えば『拝啓仲秋のみぎり、〇〇様におかれましてはお元気でお過ごしのことと存じます。
おかげ様で、私もお陰様で変わりなく過ごしております』といった文となります。
基本的に使われるのは文章でのみとなり、口頭では使われることはありません。
「お元気でお過ごしのことと存じます」を使用した例文
『○○様にはお元気でお過ごしのことと存じます』
「お元気でお過ごしのことと存じます」は時候の挨拶のあとに続く文章として使います。
個人宛の場合は○○様としますが、印刷して同じ文章を複数の人に送る場合は○○様の部分を皆様に変更すれば大丈夫です。
「お元気でお過ごしのことと存じます」の類語や言い替え
では、「お元気でお過ごしのことと存じます」を別の言葉で言い換えるならばどのようなものがあるのでしょうか。
「お元気で」の代わりに「お健やかに」や「お変わりなく」が使われることもよくあります。
また「お過ごし」を「お暮し」「お暮しのご様子」としてもよいでしょう。
他には「存じます」を「お慶び申し上げます」などとするのも相手の繁栄を喜ぶ言葉として適切なものとなります。
まとめ
「お元気でお過ごしのことと存じます」は、手紙や文書において、挨拶文の中で時候の挨拶に続き、相手を気遣い、様子はどうですかということを確認するための言葉です。
相手に尋ねたら、自分の現在の状況も続けて伝えましょう。