ビジネスシーンに限らず、プライベートな場面でも「お恥ずかしい」というフレーズを用いることがあります。
一見わかりやすい表現ではあるものの、詳しく知っておいて損はない言葉ですので、これより詳しく解説いたします。
「お恥ずかしい」とは?
「お恥ずかしい」は「恥ずかしい」に「お」を付けた丁寧表現ですが、「恥ずかしい」は概ね以下の4つの意味に大別出来ます。
「失敗や欠点を自覚してきまりが悪い感情」
一般的に「恥ずかしい」という表現の多くが、この意味で使われています。
「人の目にさらされたくない感情」や「気後れする感情」
シャイな人が感じやすい感情であり、こちらも一般的な意味です。
「相手が立派すぎて引け目を感じる」
相手と自分を比較して、劣等感を感じている状態を意味します。
「謙遜の意図を伝える」
一般的な使用頻度は決して高くない意味ですが、相手から褒められた時に、「そんなことはない」という謙遜の意味で用います。
「お恥ずかしい」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスでよく使われるのは、「限り」を付けた「お恥ずかしい限り」という表現です。
この「限り」は「〜の全て」という意味があり、「恥ずかしいという感情が全て」という直訳から「恥ずかしい思いで一杯」という意味になります。
また、ビジネスシーンでは、一般的な使用と違い、謙遜の意味で使われる場合が多く見られます。
これは、ビジネス上は社交辞令として褒められる場面が多く、それに対して謙遜することもまた増えるからです。
一方で、仕事の出来や結果について自分からこのフレーズを用いることも当然あり得ますが、本当に失敗したり出来が悪い場合、ビジネスでは当然許されません。
あくまで「相手が求めているレベルに達しているかどうかわからない」という程度の「謙遜の意味」での使用が大前提になります。
「お恥ずかしい」を使用出来る「失敗」もなくはありませんが、極々軽度な場合に限られます。
尚、本当に失敗した場合や出来が悪い自覚がある場合には、直接謝罪表現を用いるべきです。
「お恥ずかしい」を使った例文
それでは実際に「お恥ずかしい」が使われている表現を挙げてみましょう。
・『司会進行が思うように行かず、大変お恥ずかしい限りです』
・『そこまで褒めていただくと、かえってお恥ずかしい限りです』
・『お恥ずかしい出来で申し訳ありません』
既に触れたように、「お恥ずかしい限り」という表現で用いられることが多くなっています。
「お恥ずかしい」の類語での言いかえ
相手から褒められた場合の返答としてしっくりくる言いかえは、「恐縮です」「きょうしゅくです」や「恐れ入ります」「おそれいります」が適切です。
一方で、軽微な失敗に対して「お恥ずかしい」の類語で表現したい場合には、「申し訳ありません」程度の軽めの謝罪表現を用いると良いでしょう。
まとめ
「お恥ずかしい」は、ビジネスにおいて謙遜や軽微な失敗に対する謝罪に用いる表現です。
また、「お恥ずかしい限り」というフレーズにして使う場合が目立ちます。