ここでは「お慶び」と「お喜び」の使い方とその違い、使う際の注意点などを詳しく見ていきます。
「お慶び」と「お喜び」の違いは?
「お慶び」は、主として定型文に用いられています。
例えば、「謹んで新年のお慶びを申し上げます」のように使われており、発音は「お喜び」と同じなので、文章でこそ意味をもつ使い方になります。
その「お喜び」としても構いませんが、「お慶び」とすることで、ビジネスシーンを始めとする堅い使い方に向いた文章になります。
よって、同シーンや目上の人に「お慶び申し上げます」といった形で用いる場合には、「お慶び」の方を選んだ方が適していると考えてください。
「お慶び」と「お喜び」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「お慶び」は先のように、ビジネスなどにおいて文章で堅く使うための表現になります。
「お喜び」の方はその言い替えになるだけでなく、「お客様からのお喜びの声が届いています」や、「お喜びいただければ幸いです」といったように、普通に喜ぶべき内容に対して使われているため、こちらの方が汎用的な表現になると言っていいでしょう。
「お慶び」の方は、直接の喜びに対してではなく、定型的に使うための表現だと考えてよく、一般のシーンではまず用いられません。
「お慶び」と「お喜び」を使った例文
・『貴社益々ご盛栄のこととお慶び申し上げます』
・『今回のことに対して、○○様も大変お喜びになっていました』
「お慶び」と「お喜び」の類語や言い替え
・『ご満悦』
上の例文の2番目のような、誰かが「お喜び」になっているという用い方をする場合には、この表現を使うことができます。
こちらを使って言い替えると、「○○様もとてもご満悦のご様子でした」といったような用い方になり、「お慶び」の方の置き換えには使えませんが、「お喜び」をこのように言い替えることは珍しくなく、ビジネスシーンで他社や目上の人がとても喜んでいたといった場合にもよく用いられています。
まとめ
「お慶び」と「お喜び」は、説明のような違いのある表現同士です。
「お慶び」は「お喜び」で言い替えることができますが、そのまま使った方が堅く定型的に用いる場合に向いており、「お喜び」は類語で挙げた「ご満悦」と使うこともできます。