この記事では、ビジネスシーンで使われることの多いフレーズの「お控えいただけますと幸いです」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「お控えいただけますと幸いです」とは?
「お控えいただけますと幸いです」のフレーズを言葉毎に分解し、少し詳しく説明します。
まず最初の「お控え」は、「自制や遠慮して度を越さないこと」を意味する「控える」に敬意を示す接頭辞の「お」が付けられた言葉の連用形です。
また、次の「いただけますと」は、助動詞で「もらう」の謙譲語の「いただく」の連用形に、丁寧語の「ます」が付けられ、さらに仮定を表す接続詞の「と」が付けられた表現です。
「お〜いただく」で敬語表現を形成しています。
そして、最後の「幸いです」は「嬉しい」との意味の丁寧な表現です。
したがって、「お控えいただけますと幸いです」の文字通りの意味は「自制や遠慮して度を越さないでもらえると嬉しい」となり、その丁寧な敬語表現となります。
「控えてほしい」すなわち「自制や遠慮をしてほしい」とお願いする際に使われるフレーズです。
「お控えいただけますと幸いです」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「お控えいただけますと幸いです」のフレーズは、先に記した通り、「自制や遠慮」をお願いする際に使われるフレーズです。
端的に言えば「止めてほしい、止めてください」との意味とも言えますが、それでは少し直接的で命令的になるため、柔らかく、かつ相手を立てた言い換えのひとつの表現として使われるのが、このフレーズと言えます。
また、このフレーズは多くの人を前にした場面で、口頭でよく使われます。
また、特定の人に何かの自制をお願いするようケースでは、メール等の書き言葉として使われることもあります。
しかし、立て看板などで不特定多数の人にお願い事項を記載する場合等では、「お控えいただきますようお願いします」等の言い換え表現が一般的に使われ、このフレーズが使われることは少ないと言えます。
「お控えいただけますと幸いです」を使った例文
・『庭園内での三脚を使っての写真撮影はお控えいただけますと幸いです』
・『公演中の私語は、お控えいただけますと幸いです』
「お控えいただけますと幸いです」の類語や言い換え
「お控え」の類語としては「ご遠慮」や「お慎み」や「お差し控え」が挙げられます。
したがって、「お控えいただけますと幸いです」は「ご遠慮いただけますと幸いです」や「お慎みいただけますと幸いです」や「お差し控えいただけますと幸いです」等と言い換えることが出来ます。
また、敬語表現を換えて、「お控えくださいますようお願いいたします」や「お控えいただきますようお願い申し上げます」等と言い換えることも可能です。
まとめ
「お控えいただけますと幸いです」の文字通りの意味は「自制や遠慮して度を越さないでもらえると嬉しい」となり、その丁寧な敬語表現となります。
「控えてほしい」すなわち「自制や遠慮をしてほしい」とお願いする際に使われるフレーズです。