ビジネスマンと言えども、難題にぶち当たることは決して少なくありません。
打開策が自分で思い浮かばない場合に使われるのが、この「お知恵をお借りしたくて」というフレーズであり、詳しく解説してみたいと思います。
「お知恵をお借りしたくて」とは?
「知恵」とは、「物事を道理や経験に基づいて適切に処理する能力」や「優れた思い付き」または「優れた解決方法」などの意味があります。
「お」という敬語表現の接頭辞が付いていますが、「相手」の「知恵」ですから尊敬表現の意味で使用されています。
次の「お借りしたくて」については、文法的に分析してみましょう。
この場合の「借り(る)」は、主語が自分ですので、この場合の「お」は先程と違い謙譲表現の接頭辞として使われています。
また「借り」は「借りる」の連用形ですが、動詞の連用形には連体形同様に「名詞」として扱われる場合がよくあり、今回もこの意味での使用です。
尚、この場合の「借り」は、相手から「聞くこと」や「教えてもらうこと」という意味での使用です。
「したくて」は、動詞「する」の連用形「し」に、希望の助動詞「たい」の連用形「たく」が付き、それらに接続助詞の「て」が続いた形となっています。
以上のことから、「お知恵をお借りしたくて」とは、「解決方法を教えてもらいたくて」という意味の敬語表現となります。
「お知恵をお借りしたくて」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスでこのフレーズが使用される場合は、職場の上司や先輩、またはお世話になった方などにビジネス上のアドバイスをして欲しい時です。
直接的な解決方法が欲しい場合は当然、ちょっとしたヒントなどを教えてもらいたい時でも使用できます。
特に、「こういう理由で相手に連絡しました」という意味合いでよく使用されるため、「お知恵をお借りしたくてお電話しました」や「お知恵をお借りしたくてメールいたしました」と言った、「連絡手段」の表現と共に使用されがちです。
「お知恵をお借りしたくて」を使った例文
ここで、上記以外に考えられる具体的にあ使用例を挙げておきましょう。
・『お知恵をお借りしたくて、ご多忙とは思いますがご連絡いたしました』
・『是非ともお知恵をお借りしたくて、相談のため直接お伺いしました』
「お知恵をお借りしたくて」の言いかえ表現
「知恵を借りたくて」とは、「相手に良い解決方法を教えて欲しくて」という意味の表現ですので、「アドバイスが欲しくて」や「アドバイスしてもらいたくて」などが、言い替えの基礎表現としてまず考えられるでしょう。
「アドバイス」は日本語にすると「助言」がもっとも適切な意味ですから、「助言が欲しくて」や「助言をもらいたくて」が、純粋な日本語表現となります。
更に今回は、「お知恵をお借りしたくて」という、強めの敬語表現となっていますので、「助言をいただきたくて」が有力な言い替え候補となります。
まとめ
「お知恵をお借りしたくて」とは、相手に丁重に助言を求める時に使用するフレーズです。
連絡手段に関する表現と共に使用される傾向があります。