相手を気遣う表現の一つで「おいとい」というフレーズがあります。
果たして「おいとい」とはどのような場面で使うのか、「お身体には十分おいといください」というフレーズを例にあげて紹介していきたいと思います。
「お身体には十分おいといください」とは?
まず、フレーズの中にある「おいとい」とは、「いたわる」という意味で、「厭う」という言葉が語源です。
そして、「厭う」の意味は、「好まないで避ける、いやがる」また「いたわる、かばう、大事にする」というものが挙げられます。
ここで疑問に感じられた方もいるのではないでしょうか。
「好まないで避ける、いやがる」という意味と、「いたわる、かばう、大事にする」という意味合いが正反対のように思えます。
ですが、この場合、良いことを避けるというよりは、悪いことを避けるという意味で使われます。
その部分で、「いたわる」などの意味合いと重なります。
「苦労をいとわない」という言葉がありますが、「苦労をいとわない」という言葉の中で使われる「いとわない」は、先ほど説明した意味合いで使われており、「いとわない」=「いやがらない」、つまり、苦労をいやがらず苦労に向かっていくというニュアンスの言葉になります。
「お身体には十分おいといください」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使う時の注意点
「おいとい」という言葉は文語的な言葉であるため、手紙やメールなどで使うことが多く、会話の中で使う場面は多くありません。
主に手紙やメールなどで、相手に寄り添った言葉をかけたい際に使うようにしましょう。
「お身体には十分おいといください」の正しい文章表現
ここで、この記事のテーマである「お身体には十分おいといください」についてですが、「おいとい」の意味からすると、「お身体を十分おいといください」とするのが正しい表現となります。
この正しい文章表現を使った例文を、次に紹介していきたいと思います。
「お身体を十分おいといください」を使った例文
・『寒い時期が続きますが、お身体を十分おいといください』
・『お忙しいと思いますが、お身体を十分おいといください』
「お身体を十分おいといください」の類語や言い替え
類語としては、「ご自愛ください」や「お身体に気を付けてください」というものがあります。
まとめ
この記事では「おいとい」という言葉について説明してきましたが、ご理解いただけましたでしょうか。
使われる機会はあまり多くない言葉かもしれませんが、とても表現の柔らかい優しい言葉ですので、覚えておくと良いでしょう。