ビジネスシーンでは、日常的に使用されないような表現も見ることがあります。
「ご勘案いただく」というフレーズもそれに該当する事例と言え、今回はこのフレーズについて見ていきましょう。
「ご勘案いただく」とは?
「勘案」は「かんあん」と読みます。
意味は、「色々な情報や条件、要素などを考え合わせて多角的に考えること」です。
「ご〜いただく」は、「〜してもらう」を謙譲表現にするためのパターンですから、「多角的に考えてもらう」という内容を、相手を高めるための謙譲表現にしたフレーズが「ご勘案いただく」になります。
「ご勘案いただく」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
相手に、様々なことから全体を考えてもらいたい場合に用いるフレーズです。
例えば相手と契約したい場合を考えてみましょう。
相手によく考えてもらった上で良い結論を出して欲しいと伝える場合に、「よくご勘案いただくことをお願い申し上げます」のように使います。
「ご勘案いただく」を使った例文
・『ご勘案いただくこと抜きに、今回のプロジェクトの成功はあり得ません』
・『是非ともご勘案いただくよう申し上げます』
・『ご勘案いただく必要があります』
「ご勘案いただく」の言い替え
「色々な要素や情報などを総合的に考えてもらう」という意図のあるフレーズですので、それを言い替えで表現出来るかが、言い替えのキーポイントになります。
・「ご考慮いただく」
勘案を、「色々なことに思いを巡らせ考える」という意味の「考慮」「こうりょ」で言い替える形です。
・「ご熟考くださる」
じっくり考えるという意味の「熟考」「じゅっこう」を用いた上で、更に「〜してくれる」という意味の尊敬表現「ご〜くださる」によって「いただく」を言い替えます。
まとめ
「ご勘案いただく」とは、「様々な観点から全体的に考えてもらう」という意味の謙譲表現です。
相手によく考えて欲しい場面で用いられます。
