人の助けを受けるということは、事業の上でも日常生活においてもそう珍しいことではありません。
そのような場合に使われるフレーズに「ご援助のもと」というものがあり、今回はこれについて解説してみたいと思います。
「ご援助のもと」とは?
「ご援助」に関してですが、「ご」は名詞などの頭について、敬語表現を作る接頭辞です。
今回は「相手による援助」と考えられますので、「尊敬表現」の意味で用いられています。
また「援助」とは、「困っている人や組織を助けること」です。
一方、「〜のもと」は漢字も使用すると、この場合は「〜の下」となります。
直接的には「〜の影響の及ぶ範囲」という意味になりますが、このフレーズの場合は「〜のおかげで」と捉えると良いでしょう。
以上のことから、「ご援助のもと」とは、「相手からの助けのおかげで」という意味になります。
「ご援助のもと」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご援助のもと」というフレーズの後には、通例「感謝の言葉」や「援助のおかげで得られた成果」についての内容が続くことになります。
具体的には、「親会社のご援助のもとで、売上高を伸ばすことができました」や「社長のご援助のもと、働きながら大学を卒業でき、感謝申し上げます」などと言った形で使用されます。
また、「援助」については経済面や金銭面での「助け」によく使用されますが、精神的な面も含めた「助け」全般に使用可能です。
「ご援助のもと」を使った例文や文章
それでは、実際の使用例について、以下に挙げてみましょう。
・『恩師のご援助のもと、なんとか論文を仕上げることができました』
・『担当弁護士のご援助のもとで、無事勝訴判決を得ました』
「ご援助のもと」の類語や言い替え
「援助」については、「苦しんでいる人に力を貸す」という意味の「支援」が類語としてまず考えられます。
ただ、助け方の度合いに違いがあり、援助においてはその度合いがかなり大きいのに対し、支援は本人の自力を活かす形で、脇から支えるという意味合いが強くなります。
「扶助」「ふじょ」は、「援助」の意味でも「支援」の意味でも代用できますが、基本的に経済面での手助けという要素が強い言葉です。
他に考えられる類語としては、「力添え」や「助力」または「サポート」も考えられますが、いずれも「支援」に近い意味ですのでご注意ください。
更に、「〜のもと」については、「〜を受けて」や「〜のおかげで」というフレーズで代用しましょう。
以上により、「ご援助のもと」の言い替え表現としては、「ご支援を受けて」や「お力添えのおかげで」などが候補となります。
まとめ
「ご援助のもと」とは、「相手からの助けのおかげで」という意味のフレーズで、この後には「得られた成果」や「感謝」の内容が続きます。
援助の内容においては、経済的なものが中心となりますが、精神的な助けなどについても使用可能です。
また、援助による相手への「助け方の度合い」としては、本人の力以上のものであると考えましょう。