「ご異動に関し」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「ご異動に関し」とは? ビジネス用語

企業などの組織では、人事はビジネス上大きな関心事です。

「ご異動に関し」もそのような場面で使われるフレーズですので、これより解説していきます。

「ご異動に関し」とは?

まず「異動」とは、いわゆる「人事異動」のことであり、企業や組織に所属する人間の配属や処遇などの変化や転換を意味します。

この場合、敬語表現を作る接頭辞「ご」が付いていることや、「異動」という言葉の性質から見て、いわゆる美化表現含む「丁寧表現」なのか「尊敬表現」ということになります。

ただ、そのどれに該当するかは全体的な文脈にもよりますので、このフレーズ単体での特定は不可能です。

「に関し」は、いわゆる「について」と同じ意味で、「に関して」とも全く同じです。

ただこの場合、いわゆる「連用中止法」と呼ばれる手法を用いるため、「関する」という動詞の連用形「関し」のままで一度止め、接続助詞「て」を省く方法で次の内容表現と接続させる形を取っています。

いずれにせよ、このフレーズの意味は、「人事異動について」という内容をかしこまった表現にしたものということです。


「ご異動に関し」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

ビジネスでこのフレーズが使われる場合は、人事異動について何か連絡するのか、あるいは質問するのか、いずれかの目的で「前振り」やメールなら「件名」として使用されていると考えられます。

また、「ご異動」としていることから、伝えている相手は、少なくとも目下ではなく対等な相手か目上の相手ということは言えます。

可能性としては、通常「ご異動」という表現はまず取らないことから、目上の場合であると考えた方が良さそうです。

具体的な使用例としては、「今回のご異動に関し、本部長に就任されることとお伺いしました」などとなります。


「ご異動に関し」を使った例文

それでは、他に考えられる例文を挙げてみましょう。

・『この度のご異動に関し、転勤のご連絡をいただきまして恐縮です』
・『ご異動に関し、幾つかお尋ねしたいことがございましてご連絡いたしました』

「ご異動に関し」の類語による言いかえ

「異動」については、「転勤」「配置転換」などの類語による言いかえが考えられます。

直接的に「人事異動」としても良いでしょう。

いずれの場合にも、相手が目上であってもわざわざ「ご」は付けなくても問題はない場合が多く、接頭辞を付けることでかえっておかしな敬語になりかねないので、そのまま「転勤」「配置転換」または「人事異動」としておきます。

「に関し」「について」「につきまして」で言いかえできます。

とくに「ご異動」のような表現にしている場合には、「について」の丁寧表現である「につきまして」の方が無難でしょう。

以上を踏まえた全体的な言いかえは、「転勤について」「配置転換につきまして」となります。

まとめ

「ご異動に関し」は、「人事異動について」という内容を丁寧か尊敬表現にした、かしこまったフレーズです。

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