『ご笑覧』という言葉をご存知でしょうか。
あまり見覚えのない言葉だと思います。
この言葉の意味と使い方について解説していきます。
「ご笑覧【ごしょうらん】いただければ」はどういう意味?
まず『ご笑覧』には笑いながら見ること、という意味があります。
何か見せたい物がある時、相手にへりくだって伝えられる言葉です。
例えば、自分が趣味で描いた絵や写真を誰かに見てもらう場合、どうぞ笑いながらご覧ください、とへりくだりながら伝える、というように使います。
笑いながらというのは、実際に笑いながら見てもらうという意味ではありません。
この場合は、それほど大したものではありませんが、という意味があります。
この言葉はビジネスの場でも使用可能ですが、あくまでプライベートでのやり取りでのみの使用が適しているため注意が必要です。
取引に必要な書類を作成し、大した物ではありませんが、と伝えるのは不適切です。
場合によっては相手に不快な思いをさせかねません。
あくまで個人で作成したもの見せたい時にとどめるようにしてください。
使い方の例として、上司の方との雑談で趣味の話になったとします。
趣味で何かを作成していると言ったら、今度それを見せて欲しいと言われました。
そういった時、「ご笑覧いただければ幸いです」のように使うのが良いでしょう。
もし同じ趣味であれば、会話が弾み親密な関係が築けるかもしれません。
また、同じ読み方をする言葉で『ご照覧』というものがあります。
これにははっきりと見ること、神仏がご覧になること、という意味があり「ご笑覧」とは全く意味が異なります。
混同することのないように注意が必要です。
ビジネスでの使い方
『ご笑覧』はビジネスの場でも個人の趣味などプライベートでの話題にのみ適していると説明しました。
それでは実際に作成した資料を見てもらいたい時はどのような言葉を使えば良いのでしょう。
そういう時は『ご高覧』という言葉があります。
この言葉には、他人が見ることを敬っていう言葉、という意味があります。
つまり、見る、をかなり丁寧に言った言葉なのです。
会社で提案書やプレゼン資料を作り、それを上司の方に見て欲しいとします、そういった場合に『ご高覧いただけますか?』のように使います。
注意する点として、この言葉は通常よりも丁寧な言葉です。
そのため直属の上司の方などに使用するには堅苦しい言葉でもあります。
あまり堅苦しい言葉を使いたくないという場合は『ご覧ください』を使うのが良いでしょう。
まとめ
ビジネスの場でなくても、何か見て欲しい物があることは多々あります。
相手がどういう立場で、今がどういう状況か、正しく見定めてこれらの言葉を使うようにしましょう。