ビジネスでは、謝罪の表現は数多く存在しており、「ご負担をおかけしたことを深く反省しております」というフレーズもその一種です。
今回はこのフレーズについて学んでいきましょう。
「ご負担をおかけしたことを深く反省しております」とは?
「ご負担」の「負担」は「ふたん」と読み、意味は「義務や責任を引き受けること」もしくは「余計な労力」または「背負う荷物」や「重荷」のことであり、「ご」は尊敬表現として作用する接頭辞となっています。
また「おかけしたこと」とは「かけたこと」の謙譲表現です。
一方、「深く反省しております」は、「非常に」という意味で謝罪の場合に用いられる「深く」に、「しております」という「している」の丁重表現が使用されています。
丁重表現とは、丁寧表現と謙譲表現のミックスされた丁寧な表現のことで、話の聞き手に強く配慮した表現のことです。
以上のことから、このフレーズは「(相手に)余計な負担を負わせたことを、大変反省しています」という内容を、相手に配慮しかなり丁寧に伝えるためのものであることがわかります。
「ご負担をおかけしたことを深く反省しております」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
自分側の問題や責任で、相手に何らかの金銭的負担を負わせたり、余計な労力をかけさせたりした場合に、強めに謝罪するためのフレーズです。
例えば、欠陥商品を販売し、相手から商品を回収した場合に、「ご負担をおかけしたことを深く反省しております」と伝えます。
この場合、着払いで回収したのであれば、「ご負担」は回収のために相手が余計な手間暇をかけたことだけですが、送料まで負担した場合には、金銭的な負担も含まれることになりますので注意しましょう。
また、このフレーズの前に、通常「負担」の具体的な原因となる内容が述べられています。
「ご負担をおかけしたことを深く反省しております」を使った例文
それでは、実際に考えられる使用例を以下に挙げてみましょう。
・『当社の不手際でご負担をおかけしたことを深く反省しております』
・『当方の不注意でご負担をおかけしたことを深く反省しております』
「ご負担をおかけしたことを深く反省しております」の言い替え
「相手に何らかの余計な負担を強いた」ことと「強い謝罪」という両方の意味を表現出来るかがポイントとなります。
・「ご迷惑をおかけしたことを大変申し訳なく思っております」
「負担」を「迷惑」で言い替えています。
・「余計なことで煩わせてしまいましたことを心より謝罪申し上げます」
相手に本意ではなく余計な負担をかけことを「煩わせる」と「しまいました」で代用しています。
まとめ
「ご負担をおかけしたことを深く反省しております」とは、自分側の問題で相手に労力をかけさせたり、金銭的な負担をかけたことを、丁寧且つ強く謝罪するためのフレーズです。