ビジネスにおいても挨拶は基本中の基本の作法と言えます。
「しばらくぶりです」というフレーズは、皆さんご存知の通り、その中でも汎用性の高いものであり、これより解説いたします。
「しばらくぶりです」とは?
「しばらく」は漢字で表記すると「暫く」であり、時間的な長さを表す表現ですが、案外難しい言葉でもあります。
と言うのも、「すぐではないが、短い間」と「それなりに長い間」の両方の意味を併せ持っているからです。
ただ、このフレーズの場合には後者の意味で用いられています。
一方「ぶり」は、時間に関係する表現に付いて「〜ぶり」となっている場合、「〜前と同じ状態になっている」ことを意味します。
例えば「5年ぶりに帰省した」という表現であれば、「5年前以来初めて帰省した」という意味です。
このフレーズでは、「しばらくぶり」という言葉自体を1つの名詞句として扱い、「長い期間が空きましたが前回会って以来です」という表現にしています。
より正確な意味合いとしては、「長い間会えず失礼しました」や「長い間連絡を取らず失礼しました」と言った意味合いであると理解しましょう。
「しばらくぶりです」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズは、口頭で用いる場合には、長い間会っていなかった相手と再会した直後の挨拶として使用されます。
一方、長い間連絡を取っていなかった相手へのメールや手紙などの文章で用いる場合にも、冒頭の挨拶として使用されます。
ただし、丁寧表現ではあるものの、相手への敬意は薄いため、目上の人などには使うべきではありません。
あくまで、ある程度親しい間柄に限って使用しましょう。
「しばらくぶりです」を使った例文
それでは、このフレーズの実際の使用例を以下に挙げてみましょう。
・『しばらくぶりですが、お元気でしたか』
・『どうもしばらくぶりです』
・『大変しばらくぶりです』
「しばらくぶりです」の言い替え
相手に長い間会っていなかったか、連絡していなかったことについて申し訳ないと思う気持ちの伝達と同時に、相手の近況を尋ねる前振りの意味合いがあるので、その意図を出せるフレーズが言い替え表現となります。
・「ご無沙汰しております」
連絡するという意味の「沙汰」「さた」が無いという状態が続いていたという表現で、上記の意図を表現しています。
これは目上の人に対しても使用可能です。
・「お久しぶりです」
長い間という意味の「久し」「ひさし」を用いています。
「しばらくぶりです」より敬意は強いものの、目上の人に用いるのは避けた方が無難です。
まとめ
「しばらくぶりです」とは、長い間会っていないか連絡していない相手に、前回以来会うか連絡を取る場合に用いる表現です。
丁寧表現ではありますが、割とカジュアルな表現ですので、使用する場合には注意が必要です。