社会人ともなれば、プライベートでも仕事関係でも、気遣いは必須です。
特に入院などした人への配慮はしっかりとしなくてはなりません。
「その後の体調はいかがでしょうか」もその一環として使用されるフレーズであり、詳しく解説いたします。
「その後の体調はいかがでしょうか」とは?
このフレーズについて考察する大前提として、このフレーズは「相手の体調を気遣っている」ものであることを確認しておきます。
直接か人づてなのかはわかりませんが、相手が体調を崩していることを既に知っていて、「今はどういう状態なのか」と尋ねているわけです。
相手の体調について知らない場合には、尋ねるにせよ「お元気でしょうか」や「お変わりないでしょうか」と言った表現であることが通例ですので、この場合は、少なくとも悪かったことを知っていると見て問題ありません。
さて、その上でこのフレーズで最初の疑問は、「その後とは何の後なのか」ということではないでしょうか。
その答えについては、はっきり言ってしまえば、「状況による」としか言いようがないのですが、概ね考えられるケースは2つです。
まず1つは「相手が体調を崩した後」です。
次は、「直接会った後か連絡後」で、同時に相手がその時点で既に体調を崩していた場合です。
連絡については、自分からした場合でも、相手から来た場合でもどちらも考えられます。
一方で、「いかがでしょうか」とは、漢字も使うと「如何(が)でしょうか」となり、「どのような状態ですか」を丁寧な表現にしたものです。
「です」をやや曖昧な推量表現にしたものが「でしょう」であり、それを終助詞「か」を用いて疑問形にしたのが「でしょうか」のため、「ですか」による疑問形よりも表現が柔らかくなっているわけです。
以上を踏まえ、フレーズ全体としては、「その後のお体の調子はどうでしょうか」という内容の表現だとわかります。
「その後の体調はいかがでしょうか」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
既に説明したように、相手の体調が悪くなったことを知っていて、基本的にはその後の状態が気になる場合に使用します。
ただ、ある程度状態について把握している場合でも、「配慮」としてこのように表現する場合もあり、知らない場合以外でも使うことがあります。
使い方としては、基本的にお見舞いのメールや手紙で、季節の挨拶表現とともに冒頭で使用するケースが目立ちますが、電話や直接会った場合の会話でも用いることは可能です。
「その後の体調はいかがでしょうか」を使った例文
それでは実際にあり得る使用例について挙げてみましょう。
・『ご無沙汰しておりますが、その後の体調はいかがでしょうか』
・『寒さも日毎厳しくなってきましたが、その後の体調はいかがでしょうか』
「その後の体調はいかがでしょうか」の類語による言いかえ
「体調」の類語としては「お加減」や「お身体の具合」などが挙げられます。
一方、「いかがでしょうか」については、「問題ないでしょうか」や「どうでしょうか」などで言いかえできるでしょう。
これらを考慮した全体の言いかえとしては、「その後のお加減については問題ないでしょうか」などという表現が考えられます。
まとめ
「その後の体調はいかがでしょうか」というフレーズは、相手が体調を崩したことを知っている場合に、現在の状態を確認する意味と同時に相手を気遣っているという配慮を示すための表現です。