ビジネスシーンにおいては、一般的な言葉ではなく、敢えてかしこまった形の表現を使う傾向が見られます。
「をめぐって」というフレーズもその1つであり、これより解説いたします。
「をめぐって」とは?
「めぐって」を漢字も使って表記すると「巡って」または「回って」や「廻って」などとなりますが、一般的には「巡って」という表記です。
動詞「めぐる」の連用形「めぐり」に、接続助詞「て」の付いた「めぐりて」が促音便変化で「めぐって」となっています。
「めぐる」という動詞には、「周囲を回る」や「何かに沿って回りながら進む」または「色々な場所に立ち寄る」という意味がありますが、この場合は、「〜の周囲を回る」という意味合いで使われています。
このフレーズでは「〜」に該当する部分は何らかの事柄が該当し、「(ある事柄)の回りで」という直訳から、「〜に関連して」という意味合いのフレーズになるのです。
「をめぐって」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ある事柄について言及すると同時に、その事柄に関連した事柄についても触れたい場合に用います。
わかりづらいので具体例で説明すると、会議で工場の新設について検討する場合に、それに関連して建設委託先の選定についても検討する際に、「新規工場建設案をめぐって、建設業者の選定についても同時に検討したいと思います」と言った形で使用されます。
つまり、主となる話題がまずあり、それに関係する話題を提供するための前振りとして使用されるフレーズというわけです。
「をめぐって」を使った例文
それでは、上記以外に考えられる使用例を挙げてみたいと思います。
・『芸能人同士の民事訴訟をめぐって、担当弁護士の経歴が話題となった』
・『中東での国際紛争をめぐって、大国間の舞台裏での駆け引きが問題となっています』
「をめぐって」の言い替え
「〜に関連して」という意味の言い替え表現を探します。
・「に関係して」
「に関連して」と全く同じ意味です。
・「に関わって」
こちらも「に関連して」と同じ使用になります。
・「に付随して」
「主たるものに従う」という意味の「付随」「ふずい」を用い、「主だった事柄に関連した」という意味合いになります。
まとめ
「をめぐって」とは、主な事柄に関係する事柄について言及する場合に用いるフレーズです。