ビジネス文書でよく見る表現に「上記について」というフレーズがあります。
今回はこの「上記について」というフレーズを説明してみたいと思います。
「上記について」とは?
「上記」とは、「上に記載してあること」の意味です。
「上」と言ってもどれぐらい上なのかという点については、基本的には「直前の上」と考えて良いでしょう。
もちろん、上記について具体的な指示がある場合はそれに従います。
「(〜に)ついて」の部分は、「〜に関して」と同じで、「〜を対象として」という意味です。
文法的には、動詞「付く」の連用形「付き」が接続助詞「て」が付くことによって「付いて」に変わるイ音便形になっています。
そして、この接続助詞「て」は、関係する物事などを提示する意図を表すという意味で使われています。
「上記について」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスでこのフレーズが使われるのは、基本的に文章の中です。
それは「上記」の「記」が「記載」の「記」であるからです。
このフレーズが出るより前(文書内の配置上は上になる)の記載内容について触れる場合に用います。
触れる目的は「説明」の場合もあるでしょうし、単なる「補足」の場合もあるでしょう。
「上記について」を使った例文
それでは「上記について」を使った例文を挙げてみます。
・『上記については、基準を満たした方にのみ適用されます』
・『上記についてお忘れないようお願いいたします』
「上記について」の類語による言いかえ
「上記」と同じ意味を成立させる場合、「以上に書かれたことについて」や「上部で記載された内容について」などが考えられます。
「ついて」をより丁寧な表現にし、「付きまして」という表現にすることもできるでしょう。
これを踏まえると、「以上に書かれたことにつきまして」や「上部で記載された内容につきまして」という全体の言いかえも成立します。
まとめ
「上記について」とは、文書でこのフレーズが出る前(多くは直前)の内容について触れたい場合に用いるフレーズです。
