ビジネスの基本作法に「ホウ・レン・ソウ」と言われるものが存在していることは有名です。
「報告」に「連絡」そして「相談」の3つの頭文字を並べたものですが、「報告」においては、結果だけでなく過程についても、概ね行う必要があります。
そして、「下記の通り報告いたします」は、言うまでもなく「報告」に関わるフレーズであり、今回はこれについて解説してみたいと思います。
「下記の通り報告いたします」とは?
まず「下記の通り」ですが、文字遠り「下に記された通り」という意味であり、このフレーズが出てくる文章の直後に記載されている内容を指しています。
「報告」の意味についてもしっかりと把握しておきましょう。
「報告」とは、「仕事や調査などで得た状況や経過もしくは結果について伝えること、またはその内容」ですが、「仕事や調査」自体が「指示によって与えられたもの」であることに注意が必要です。
誰からの指示や命令でもなく、自分で勝手に得た情報を伝える場合には「連絡」がふさわしいことになります。
また、「報告いたします」は「報告する」を「する」の謙譲表現「いたす」を使って謙譲表現にしたものであり、全体を通した意味は「これより下に記載した内容を報告します」というものです。
「下記の通り報告いたします」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズは、「下記の通り」とあるように、文章でしか使うことが出来ない表現です。
基本的に「報告書」などの文書の中で使われるフレーズであると理解しましょう。
「下記の通り報告いたします」を使った例文
それでは、実際にあり得る使用例について見てみましょう。
・『今回の調査結果については、下記の通り報告いたします』
・『下記の通り報告いたしますが、備考については欄外に記載してあります』
「下記の通り報告いたします」の類語による言いかえ
「下記の通り」についての言いかえは、「これより下にある(内容の)通り」という意味の「以下の通り」で問題ないでしょう。
「報告」の言いかえとしては、調査や研究の結果もしくは成果としてであれば「発表」、単なる状況や結果であれば「お知らせ」と言った言いかえが考えられます。
また、「報告」に「ご」を付けて、「ご報告いたします」という形の表現にするのも1つの手です。
以上を踏まえ、全体的な言いかえとしては、「以下の通りお知らせいたします」や「以下の通り発表いたします」が候補となります。
まとめ
「下記の通り報告いたします」は、「これより下に記載した内容で報告します」という意味のフレーズです。
「記」という字でわかるように、文章限定で用いられる表現となります。