ビジネスに限らず、「状況」についての特殊な表現は案外多く存在しています。
「佳境に入る」もその一例であると共に、よく使用されるフレーズであり、これより解説したいと思います。
「佳境に入る」とは?
「佳境」は「かきょう」と読みます。
この表現の由来は中国の故事にあると言われており、さとうきびを食べ始め、その美味しい部分にさしかかった時に「佳境に入る」という表現が使われたことがその由来です。
元々は演劇などで盛り上がる場面にさしかかった際に、その状況を表現するためこのフレーズが使用されていましたが、今ではそれに限らず社会生活での「盛り上がる状況」全般に使用されるようになってきました。
「佳境に入る」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスでこのフレーズが使用される場合は、仕事が充実し気分が乗ってくるような状況に入ったことを表現する場合です。
単純に「忙しくなってきた」状況に対して使用する傾向も見られますが、あくまで「嫌々仕事をしている」のではなく、「前向きな姿勢」で「忙しい」状況に対して使用するようにしましょう。
「売上がぐんぐん伸びてきて、生産部門も佳境に入ることになった」のような使用例が考えられます。
「佳境に入る」を使った例文
それでは、他に考えられる使用例を以下に挙げてみましょう。
・『繁忙期に入り、営業担当の仕事も佳境に入る』
・『新商品の需要が好調で、工場の生産体制も佳境に入る』
・『ボーナス時期で商売が佳境に入る前に、休暇を取っておく』
「佳境に入る」の言い替え
「充実し乗ってきている状況」や「盛り上がっている状況」を表現するフレーズで代用します。
・「最高潮を迎える」
「最も盛り上がる場面や時期」を意味する「最高潮」「さいこうちょう」で言い替え可能です。
・「クライマックスにさしかかる」
「最高潮」という意味の英語「クライマックス」での言い替えです。
・「最盛期にさしかかる」
「最盛期」は「勢いが一番盛んな時期」という意味があります。
まとめ
「佳境に入る」とは、「最も盛り上がる場面にさしかかる」という意味があり、元々は演劇や映画などで盛り上がるシーンを迎えることに使用されてきましたが、現代では一般的な「最も充実して盛り上がる時期」に使用されます。
単純に「忙しい時期」に使用されることもありますが、あくまで「前向きで充実している」ことが前提です。