ここまで「前向きに検討しております」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「前向きに検討しております」とは?
「前向きに検討しております」は、このように使う相手に有利な方に考えているという解釈になる表現です。
ここで言う「前向きに」は「(その相手に)いい方に」という意味になり、そのように考えて“は”いますといったことを表現しています。
「は」とつけたのは、この表現を使ったからといって、必ずしもその通りとは限らないためです。
つまり、そのように考えてはいますと言いながら、本当はあまり気乗りがしなかったり、最終的には断ることになるといったケースもあるためで、こう使われた側も安心してしまうのは禁物です。
逆に言えば、すぐに断ってしまうと角が立つため、一度このような表現を使って時間をおくといった使い方ができてしまうため、決して額面のまま受け取ってはいけない表現です。
「前向きに検討しております」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「前向きに検討しております」は、先のようにそう考えてはいるものの、結果はどうなるか分からないと解釈しなければいけません。
そのような性質から、ビジネスではよく使われる表現で、こう伝えられた側はすぐに断りの返事がなかっただけよかったといった程度に考えておいた方がいいでしょう。
この「前向きに」といった言葉はそれくらいアテにしてはいけない表現です。
「検討」はあくまで検討なので、その結果、今回は見合わせるといったことになっても何の不思議もなく、使われた側があまりアテにはできないときちんと分かっていてくれればいいですが、そうではないと変に期待をさせてしまいます。
そればかりは相手次第なので何とも言えないところながら、あまり無闇に使うべきではないと考えておきましょう。
「前向きに検討しております」を使った例文
・『先のご提案ですが、弊社内で前向きに検討しております』
・『そちらにつきましては前向きに検討しておりますので、もうしばらくお待ちください』
「前向きに検討しております」の類語や言い替え
・『善処する次第です』
この「善処」もまた、いい方向に考えるといった意味になる言葉です。
しかし、その結果がどうなるか分からない点は「前向きに検討しております」と使った場合と同様で、このように返事をされた時にもそれほど期待してしまうことのないように注意しておくものです。
まとめ
「前向きに検討しております」は、いい方向に考えてはいますといった意味になる表現です。
ただし、そのまま信用することはできないと考えてよく、期待してしまうのは禁物です。