2つの場所の物や人を表す場合には、「双方」との言葉が使われます。
これはビジネスの敬語の中でも、よく耳にするものです。
どのように使うのか、言い替えるなら何が良いかなどについて確認してみましょう。
「双方」とは?
2つに分かれている人や物や集団の両方や、2つが相対している状況についてを表す言葉です。
「双方」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
自社と先方の会社、AさんとBさん、右側と左側などのように、何か2つに別れている状況はよくあります。
それらの両者を言い表すのが「双方」です。
これは両方と言うよりも改まった印象となるので、敬語の中に含めても違和感がありません。
双方を使うことによって、違った2つをひとまとめに言い表すことができるでしょう。
両者をひとまとめにする場合には「双方ともに」という表現ができます。
しかし用いる場合、双方にあたる2つの正体がいったい何であるのか、相手に対しはっきりと示されていることが前提です。
そうしなければ相手に話が通じないかも知れません。
「双方」を使った例文
・『関ヶ原の戦いでは、東軍と西軍の双方ともに多数の犠牲者を出していました』
・『会議の中で双方の合意を見ることができまして、喜ばしい限りです』
「双方」の類語や言い替え
「両方」は、2つある物の両方を表しており、双方とまったく同じ意味があります。
「両側」は、両方の側を表している言葉です。
「両人」は、2人の人物についてを表しています。
「両者」についても、両方の人に対して使われる言葉です。
「互いに」という言葉も、双方を意味しています。
「お互いに」とすれば、敬意を込めた表現となるでしょう。
「どちらとも」についても、両方を表すことのできる言葉です。
「あちらもこちらも」は、遠い側と近い側に別れた物や人などを意味しています。
「いずれも」の場合も両方の意味で使うことができますが、この場合は2つ以上の複数という意味合いが強いでしょう。
まとめ
2つに別れた物や人のことを、「双方」と言い表すことができるのでした。
双方の正体が何であるのかは、明確とする必要があるでしょう。
「両方」を始めとして類語は幾つも存在しているので、適切なものに言い替えてみるのも良いです。