ここでは「実施いたします」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「実施いたします」とは?
「実施いたします」は、何かを行いますと表現している言葉です。
その「行います」と言い替えられることが多いですが、そちらよりも言葉として重みがあり、それよりも使える対象が限定されます。
よく用いられている例では、「来週からこのキャンペーンを実施いたします」のような使い方で、該当のキャンペーンを行うという意味を表しています。
このような催しごとや比較的大きな予定、計画などを開始するという解釈で使われる言葉となっており、その「開始します」とも言い替えられることがあります。
ただし、「行います」と同様に、「開始します」より少し対象の範囲が狭いため、逆に「開始します」と使っているところをこの「実施します」と言い替えると表現的に違和感が出てしまうことがあるので注意してください。
「実施いたします」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「実施いたします」は、口語、文章のどちらでも問題なく使うことができ、先のように催事ごとや予定などの開始を表現する言葉ですが、言葉の解釈としては「実際に施行する」ことからきています。
「施行」は“法的な効力を発効させてそれを行う”という解釈になる言葉ながら、この「実施」とした時にはそこまで仰々しい使い方ではなく、「行う」と同等の意味だと解釈していいでしょう。
よって、本当に行うのであれば、大抵のことに対してこの「実施いたします」と使うことができるはずですが、前述したように、表現的に合わない場合も多いので、無理にこの「実施いたします」とは使わない方がいい場合が多数あります。
例として、「購入を実施します」よりも「購入を行います」の方が見た目にも合っているように、その点を考えて使ってください。
「実施いたします」を使った例文
・『来週から交通安全運動を実施いたします』
・『かねてから計画していた内容を来年度には実施いたします』
「実施いたします」の類語や言い替え
・『実行いたします』
「実際に行う」ことからきている言葉なので、「実施いたします」と同様の解釈で使うことができますが、そちらと完全に言い替えられる訳ではなく、表現として合っている場合とそうでない場合があります。
上の例文でも上の方にはあまり適していませんが、下はこちらに言い替えても違和感がないといった具合なので、類語として考えておく方がいいでしょう。
まとめ
「実施いたします」は、何かの催事ごとや計画などを行う、開始するという解釈で用いられる言葉です。
その「行う」や「開始する」で言い替えられることが多いですが、言葉として重みを持たせるためにこちらを用いる方がいいケースがあり、主にそのような場合に使われています。