「新天地におかれましても」という表現は、ビジネスの世界では定型表現として使われることが多くなっています。
そんな「新天地におかれましても」というフレーズについて、これから詳しく解説していきます。
「新天地におかれましても」とは?
「新天地」は「しんてんち」と読み、文字通り「新しい世界」や、転じて「新しい場所」を意味しています。
また「おかれましても」は、「おいても」の丁寧語である「おきましても」を更に尊敬表現にしたものです。
つまり、全体として「新しい場所でも」という意味の敬語表現になります。
「新天地におかれましても」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「新天地におかれましても」というフレーズが頻出するのは異動のシーズンです。
離任する人への挨拶によく使われるのがこの表現であるからです。
「新天地」=「新しい赴任先」のことを意味しています。
この表現は上司にも使えますし、転勤だけでなく離職する場合にも使えますが、離職の場合には、次の就職先ややることが決まっている場合に使用が限定されます。
また、解雇や左遷や健康上の理由での退職など、基本的にマイナスのイメージがある異動や退職においては使うべきではありません。
「新天地におかれましても」を使った例文
具体的な使用例を以下に挙げてみましょう。
・『新天地におかれましても、より一層のご活躍をお祈り申し上げます』
・『これまで大変お世話になりました。新天地におかれましても○○さんの能力が存分に発揮されることを期待しております』
「新天地におかれましても」の類語を使った言いかえ
「新天地」は、「新しい職場(環境)」や「新任先」「しんにんさき」、あるいは「新境地」「しんきょうち」や「新世界」「しんせかい」などで言いかえ可能です。
ただ、「新境地」や「新世界」と言った表現は、基本的には業務内容が大きく変わるか、転職や退職などで完全に環境が変わる状況に限定して使用するべきでしょう。
「おかれましても」は口語表現の「でも」で言いかえできますが、フォーマルな表現で代用したいのであれば、「おきましても」で十分に足ります。
まとめ
「新天地におかれましても」は、「新しい職場でも」という意味の敬語表現で、相手の異動や退職の挨拶に用います。
マイナスイメージのある異動や転職や退職の際には使わないようにしましょう。