「歳晩の候」とは?
ビジネスにおけるメールや会話での使い方や敬語の使用方法を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「歳晩の候」とは?
この言いまわしは、「さいばんのこう」と読みます。
「○○の候」は時候の挨拶文の定型フレーズで、基本的に音読みします。
時候の挨拶文としては12月に使えます。
「歳晩」は年末や年の暮れ、一年の終わりの意です。
そのため時期として12月を指すのですが、12月の初めはまだ歳晩と言うには早いので実際は12月下旬に用いるとよいでしょう。
「歳晩の候」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この言いまわしを用いる場合、ビジネスメールでの例を記載します。
メールの送付先であるお客様とはまだ深い関係ではないため、少々改まった表現のメールをにすべく、書き出しを考えた場合、「歳晩の候、お変わりございませんか」とするのがよいでしょう。
これにより、どのように書き出せばよいか困った場合は活用してください。
この言いまわしを用いた書き出しの例として、「歳晩の候、ますますご清栄のこととお慶びいたします」などが代表的です。
なお、この言いまわしを用いるときは使える時期に注意します。
時候の挨拶は適切な時期に用いることが肝要です。
「歳晩の候」の正しい敬語表現
この言いまわしを敬語表現にするには、たとえば「歳晩の候となりましたが」とします。
この場合、「〜になります」は「なる」の丁寧語に該当します。
「〜になります」は誤った敬語と解釈されていますが、この言いまわしのようにある時期などが変化する場合は用いても問題ありません。
「歳晩の候」を使った例文
この言いまわしを用いた例文を以下に紹介します。
・『歳晩の候、いかがお過ごしでしょうか』
・歳晩寒の候、お変わりございませんか』
「歳晩の候」の類語・言い替え
この言いまわしの類語・言い換え例を以下に紹介します。
「歳晩の候」のほか、同じ時期に用いられる季語としては以下の表現があります。
・『向寒の候』
・『晩秋の候』
・『大雪の候』
・『師走の候』
・『冬至の候』
・『歳末の候』
「向寒の候」は秋から冬になる時期を表わし11月から12月上旬まで使えます。
「晩秋の候」は秋の終わり頃を表わし11月いっぱい、「大雪の候」は12月7日のことで12月上旬から中旬まで、「師走の候」は陰暦12月のことで12月いっぱい、「冬至の候」は冬至日の12月22日から1月5日まで、「歳末の候」は年の暮れを表わし、12月下旬に使用できます。
まとめ
この言いまわしは12月いっぱいに用いられる時候の挨拶文です。
メールや手紙の書き出しに大変便利なため、マスターしておくとよいでしょう。
ただし、使用にあたっては時期を間違えないように注意しましょう。