ここでは「況を把握せず」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「況を把握せず」とは?
「況を把握せず」は、その対象を取り巻く環境、その時の状態などを考えなかったため、という意味になります。
このままの形で用いることはなく、どんなそれだったのかと、前に一文字足して使うことになり、例えば、「あの時は現場の状況を把握せず行ってしまい、それによって失敗しました」などと用いられます。
この例では「状況を〜」としており、広い使い方ができるこの用い方がよく見られます。
文章向けの表現になりますが、その「状況」とする場合には口語で使うこともあります。
「況を把握せず」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「況を把握せず」は、先の「状況」とした部分を、対象に特化したそれに変えて用いる場合があります。
気象条件が対照になる場合、水の流れであれば「流況」と用いることができ、風の向きや強さなら「風況」と使えるという具合です。
その場の雰囲気、空気感として「場況」と用いる場合もあります。
これらは「流れの状況」、「風の状況」、「場の状況」と言い替えられ、それらを縮めたものになり、このような使い方をする時には口語ではなく、文章で用いられています。
それは、発音するには「りゅうきょう」や「ふうきょう」などは向いていない言葉のためです。
「況を把握せず」を使った例文
・『きちんと現場の施工状況を把握せずに追加の工事を加えたため、納期が延びることになってしまいました』
・『台風が近付いて天気が悪化してきているので、風況を把握せずに行うのは危険だ』
「況を把握せず」の類語や言い替え
・『を理解せず』
こちらも「状況」と前につけて用いる表現になり、「あの時には状況を理解せずに発言してしまいました」などと、よく似た使い方をされています。
こちらでも「流況」のような何かの状況を表している縮めた言葉にしても構わず、その時には同様に文章向けになります。
まとめ
「況を把握せず」は、頭を「状況」として用いて、何かのそれを考えていなかったので、と使う表現です。
よって、あまりいい意味の用い方にはなりませんが、例文のように、それをしないのは危ないとも使うことができます。