この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「清涼の候」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「清涼の候」とは?
「清涼の候」のフレーズにおける「清涼」の読みは「せいりょう」または「しんりょう」で、「さわやかで涼しいこと」や「冷たくて清々しいこと」を意味する言葉です。
日常的によく使われる「清涼飲料水」等から類推できると思います。
また次の「候」の読みは「こう」で、「時期、時節」等を意味する言葉です。
したがって、「清涼の候」は「さわやかで涼しい時期」といった意味になります。
「清涼の候」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「清涼の候」は、手紙やメールの冒頭の時候の挨拶文で、時候を表現するフレーズで、蒸し暑かった夏が終わり、残暑を感じつつも秋の気配を感じるといった時期に使われる表現です。
具体的にはこのフレーズは二十四節気の白露(9月7日頃)から、寒露(10月8日頃)の1か月間に使われます。
この時期は暦上は秋を3つに区分した中秋にあたる時期です。
したがって、9月7日頃から10月8日頃に出す手紙やメールの冒頭で、この時候のフレーズを記し、その後ろに「いかがお過ごしでしょうか」や「お元気にお過ごしでしょうか」等と、相手の方が健康で平穏に暮らされているであろうことを願い、気遣いの言葉が続けられます。
そして少し自分の状況にも触れ、その後に本題が記載されるという構成が一般的です。
「清涼の候」を使った例文
・『清涼の候、お元気にお過ごしのことと存じます』
・『清涼の候、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか』
・『清涼の候、〇〇様には益々ご活躍のこととお慶び申し上げます』
「清涼の候」の類語や言い換え
「清涼の候」とのフレーズそのものの言い換えではありませんが、このフレーズが使われる中秋の頃に使うことが出来る、時候の表現としては「秋色の候」や「新涼の候」や「野分の候」や「孟秋の候」等が挙げられます。
まとめ
「清涼の候」は「さわやかで涼しい時期」といった意味のフレーズです。
このフレーズは二十四節気の白露(9月7日頃)から、寒露(10月8日頃)の1か月間に、手紙やメールの冒頭の時候の挨拶文で、時候を表現する言葉としてよく使われます。
この時期は、残暑がまだ残っているものの、時として秋の涼しい風が吹くなど、秋の気配が感じられるので、このフレーズが使われるのです。