「至らぬ点も」は謙虚さが美徳とされるビジネスの世界で広く使われている表現です。
日常生活ではあまり使わない言葉ですが、ビジネス用語の「至らぬ点も」はどんな意味がありどのように使う言葉なのでしょうか。
「至らぬ点も」とは?
「至らぬ点も」とは、「欠けているところや足りない部分も」という意味で使われているビジネス表現です。
「至らぬ」はある時点まで到達することを意味する「至る」に否定の意味を持つ「ぬ」が付いた言葉で至っていない、つまり目指すところまで到達していない足りなさや少なさを示しています。
「至らぬ点も」はある物事全体のうちいくつかの部分において至っていないことがあると素直に認める意味で使われる表現です。
完璧ではなく改善の余地があることを表しており、完璧とは言えない現状を肯定しつつもより良くなることを目指す前向きな意志を示す言い方です。
基本的には自分のことを謙虚に示す意味で使われます。
高く評価してもらったが自分には欠けているところや足りない部分もあり完璧ではない、とへりくだっています。
「至らぬ点も」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
自分が完璧でないと素直に認めるのは構いませんが、そのことを言い訳に使うのは問題です。
責任を逃れようと「至らぬ点も」を使うのは本来の正しい用法ではありません。
甘えや消極性を連想させる言葉でもあるので使い方に注意してください。
「至らぬ点も」を使った例文
・『至らぬ点もございますがこれからもお引き立てのほどよろしくお願いします』
・『至らぬ点も多々ありますが若い二人の門出を暖かく見込み守りください』
・『至らぬ点もありご迷惑をおかけしましたが本当にありがとうございました』
「至らぬ点も」の類語や言いかえ
「足りない点も」「実力不足も」「ご不満を覚えるところも」「不出来なところも」などが言い換えに使えます。
まとめ
「至らぬ点も」は自分を下げて相手を高める敬意表現の一つです。
フォーマルなスピーチでも使われる言葉なので覚えておきましょう。