この記事では、「訪問させていただきますので」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「訪問させていただきますので」とは?
「訪問させていただきますので」は、相手のいる場所まで訪ねていくつもりであることを伝える丁寧な表現です。
「訪問+させて+いただきます+ので」で成り立っている語で、「訪問」は「他人の家などをおとずれること」という意味、「させて」は動詞「する」の使役形「させる」の連用形、「いただきます」は動詞「もらう」の謙譲語「いただく」の連用形「いただき」+丁寧語「ます」、「ので」は原因・理由・根拠・動機」を表す接続助詞、全体で「そちらを訪れさせてもらうので」の敬語表現になります。
「訪問させていただきますので」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「訪問させていただきますので」は、自分がこれから訪ねていくことが決まっていて、相手が承諾している時に使われます。
「させていただく」は過剰敬語で「相手の許可が必要な場合」「自分にメリットがある場合」にのみ使えます。
この場合、「訪問する」には相手の許可が必要ですので、使っても問題ありません。
後に「よろしくお願いします」など、お願いする言葉が続くことが多くなります。
「訪問させていただきますので」の正しい敬語表現
「訪問させていただきますので」の正しい敬語表現は以下の通りです。
『訪問したく存じますので』
「させていただく」がまわりくどいので使いたくない場合の言い換えです。
「したく」は動詞「する」の連用形「し」に、希望の意味の助動詞「たい」の連用形、「存じます」は動詞「思う」の謙譲語「存ずる」の連用形「存じ」に、丁寧語「ます」が付いた語、全体で「訪問したいと思うので」の敬語表現になります。
「訪問させていただきますので」を使った例文
「訪問させていただきますので」を使った例文は以下の通りです。
『水曜日の3時に訪問させていただきますので、よろしくお願いいたします』
面接や打ち合わせなどで、訪問する日程が決まっている時に、確認の意味で使われます。
『今月中に工場を訪問させていただきますので、その際にはよろしくお願いいたします』
取引を検討している企業が、実際に工場を見てから決めようと思っていることを表します。
「訪問させていただきますので」の類語や言い替え
「訪問させていただきますので」の類語や言い替えは以下の通りです。
『お伺いしたく存じますので』
「お伺い」の「お」は謙譲語の接頭辞、「伺い」は動詞「伺う」の連用形で「聞く」「尋ねる」「問う」「訪れる」の謙譲語です。
『ご挨拶したく存じますので』
「ご挨拶」の「ご」は謙譲語の接頭辞。
「挨拶」は「相手に対して敬意や謝意などを表すこと」、つまり「会って話すこと」「訪問すること」になります。
『お目にかかりたく存じますので』
「お目にかかる」は「会う」の謙譲語で「目上の人に会うこと」、つまり「訪問すること」になります。
まとめ
今回は「訪問させていただきますので」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。