この記事では、「諸事情をご勘案のうえ」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「諸事情をご勘案のうえ」とは?
「諸事情をご勘案のうえ」は、こちらに様々な問題や困り事があることをあれこれ考え合わせて判断して欲しいと伝える丁寧な表現です。
「諸事情+を+ご勘案+の+うえ」で成り立っている語で、「諸事情」は「複数の事情・理由があること」という意味、「を」は接続助詞、「ご勘案」の「ご」は尊敬語の接頭辞、「勘案」は「あれこれと考え合わせること」という意味、「の」は接続助詞、「うえ」は「〜したのち」「〜した結果」という意味、全体で「複数の事情・理由を考え合わせたのち」の敬語表現になります。
「諸事情をご勘案のうえ」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「諸事情をご勘案のうえ」は、自分達にやむを得ない事情があることを伝え、その上でお願いごとをする時に使われます。
相手にお願いする表現ですので、とにかく丁寧に、誠意を込めて伝えることが大切です。
「諸事情をご勘案のうえ」を使った例文
「諸事情をご勘案のうえ」を使った例文は以下の通りです。
『諸事情をご勘案のうえ、ご理解賜りますようお願い申し上げます』
自分達の状況を説明して、分かって欲しい、ものごとの変更や中止などを受け入れてほしいとお願いする表現です。
『諸事情をご勘案のうえ、ご支援賜りますことを切にお願い申し上げる次第です』
自分達の状況を説明して、よく考えた上で、力を貸して欲しいとお願いする表現です。
「諸事情をご勘案のうえ」の類語や言い替え
「諸事情をご勘案のうえ」の類語や言い替えは以下の通りです。
『事情をお察しいただき』
「お察し」の「お」は尊敬語の接頭辞、「察し」は動詞「察する」の連用形で「ものごとの事情などをおしはかってそうと知ること」という意味、「いただき」は動詞「もらう」の謙譲語「いただく」の連用形です。
『事情ご考察のうえ』
「ご考察」の「ご」は尊敬語の接頭辞、「考察」は「ものごとを明らかにするために、よく調べて考えをめぐらすこと」という意味です。
『諸般の事情をお汲み取りいただき』
「お汲み取り」の「お」は尊敬語の接頭辞、「汲み取り」は動詞「汲み取る」の連用形で「相手の心情や事情を推し量って理解する」という意味です。
まとめ
今回は「諸事情をご勘案のうえ」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。