この記事では、「遅れております」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「遅れております」とは?
「遅れております」は、ものごとが予定通りに進まないことを伝える丁寧な表現です。
「遅れ+て+おります」で成り立っている語で、「遅れ」は動詞「遅れる」の連用形で「決められた時刻・期限に間に合わない・それより後になる」という意味、「て」は接続助詞、「おります」は動詞「いる」の丁重語「おる」の連用形「おり」に、丁寧語「ます」が付いた語、全体で「定められ時刻や期限に間に合わなくなっている」の敬語表現になります。
「遅れております」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「遅れております」は、自然災害、交通機関が止まる、ミスやトラブルにより業務が滞っているなどの事情で、品物の到着が間に合わなかったり、業務が進まない時に使われます。
相手に迷惑をかけている状態ですので、「誠に申し訳ございません」など、お詫びの言葉を伴って使う様にしましょう。
「遅れております」の正しい敬語表現
「遅れております」の正しい敬語表現は以下の通りです。
『遅延しております』
「遅延(ちえん)」は「予定された期日や時間におくれること・長引くこと」という意味で、「遅れる」より改まった表現になります。
「遅れております」を使った例文
「遅れております」を使った例文は以下の通りです。
『高速道路渋滞により、荷物の到着が遅れております』
運送業者が渋滞にはまり、荷物が指定された時刻に届かないことを表しています。
『システム障害により、承認作業が遅れております』
コンピュータのシステム障害が発生して、申請書などの承認が遅くなることを表しています。
「遅れております」の類語や言い替え
「遅れております」の類語や言い替えは以下の通りです。
『遅滞しております』
「遅滞(ちたい)」は「ものごとの進行が予定どおりに進まないで、期日などにおくれること」という意味です。
荷物・郵便には使えません。
『今しばらくお時間をいただきます』
「いただきます」は動詞「もらう」の謙譲語「いただく」の連用形に、丁寧語「ます」が付いた語、「時間をもらう」で、「遅れる」という意味です。
『長引いております』
「長引いて」は動詞「ものごとがはかどらないで、終了までの時間が延びる」という意味、こちらも荷物や郵便などには使えません。
まとめ
今回は「遅れております」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。