この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」とは?
「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」のフレーズにおける「貴社」は、「相手の会社の敬称」です。
次の「ますます」は「今までにも増して」といった意味の言葉です。
また「ご清栄」は「清く栄えること」を意味する「清栄」に、敬意を示す接頭辞の「ご」が付けられた言葉です。
そして最後の「お慶び申し上げます」は「祝福」を意味する「慶び」に、敬意を示す接頭辞の「ご」が付けられた「お慶び」に、「言う、述べる」の謙譲語の「申し上げる」に、丁寧語の「ます」が付けられたものです。
以上より、「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」のフレーズは「あなたの会社が今までにも増して清く栄えていることに祝福を述べる」との意味の敬語表現となります。
「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
社内メールでは、挨拶は省略されますが、取引先の方へのメールでは、ごく簡潔に冒頭に挨拶文が記されます。
その挨拶文は、最初に時候の挨拶が記され、それに続けて「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」等の相手の会社の繁栄を喜ぶ言葉がよく使われます。
もちろん、このフレーズは手紙やメール等の書き言葉で使われるもので、口頭で使われることはありません。
ちなみに、このフレーズで使われている「貴社」との敬称は、書き言葉で使われるもので、話し言葉では「御社(おんしゃ)」が使われます。
「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」を使った例文
・『残暑の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます』
・『貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。また平素は格別のご高配にあずかり厚く御礼申し上げます』
「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」の類語や言い換え
「ご清栄」の類語としては「ご盛栄」や「ご清祥」や「ご隆昌」が挙げられます。
また「ことと」の類語としては「段」が挙げられます。
したがって、「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」のフレーズは、「貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます」や「貴社ますますご清祥の段お慶び申し上げます」や「貴社ますますご隆昌のこととお慶び申し上げます」と言い換えることが出来ます。
まとめ
「貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」のフレーズは「あなたの会社が今までにも増して清く栄えていることに祝福を述べる」との意味の敬語表現です。
取引先の方へのメールの冒頭の挨拶文で、時候の挨拶に続けて綴られる相手の会社の繁栄を願う言葉です。