ここでは「これもひとえに」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「これもひとえに」とは?
「これもひとえに」は、誰かのお陰だという感謝の意を伝える際に使われる副詞になる表現です。
そのため、この後に感謝する対象が続くという使い方になります。
具体的には、「これもひとえにそちら様の甚大なご協力のお陰でございます」などとなり、直接相手をそれとするより、その相手のお力のお陰といったような使われ方をすることが多いです。
よって、悪い意味で用いられることはなく、必ずいい意味になります。
口語、文章のどちらでも使うことができ、「ひとえ」は漢字では「偏え」と表記しますが、文章で使う場合でもそちらにすることはあまりなく、「ひとえ」と平仮名のままで構いません。
尚、この「ひとえ」は理由が1つだけの場合に「それだけの」という意味で使われる言葉なので、それだけその相手に感謝していることを伝えている表現になります。
「これもひとえに」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「これもひとえに」は、それほどその相手のお陰だと感謝している使い方になる表現のため、使う際には少し注意があります。
それは、1つの事例に対して複数の相手には使えないという点です。
「ひとえ」の意味から、その相手だけのお陰といった解釈になるためで、そのような表現をあちこちに使ってしまっては、この表現の意味が無くなってしまいます。
ある事柄に対して複数の相手からの尽力があったような場合には、その中でも一番感謝したい相手のみに使う表現で、その他の相手には別の表現で感謝を伝えてください。
本当はそこまで感謝するほどでもないという場合でも大袈裟気味に使われることがあり、それも礼儀の1つだと考えていいでしょう。
「これもひとえに」を使った例文
・『これもひとえに御社のご協力のお陰です』
・『これもひとえに先生方のお力のお陰だと思っております』
「これもひとえに」の類語や言い替え
・『これも主として』
「これもひとえに」と同じく、その相手からの協力が主(メイン)だったと伝えるための表現になります。
こちらも1つの事例で複数の相手に使うべきではなく、言い替え表現になります。
・『お陰さまで』
使い方は異なりますが、「お陰さまで助かりました」のように相手に対する感謝の意を伝えることができます。
また、その相手が主だとは言っていないため、単一の事例で複数の人に同時に使っても問題ありません。
まとめ
「これもひとえに」は、その相手からの協力に一番感謝していると伝えるために使う表現になります。
礼儀として使われることもあり、その場合には実際にはそれほど感謝している訳ではないものの、ビジネスシーンではよくあることです。