ここでは「伺わせていただきます」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「伺わせていただきます」とは?
「伺わせていただきます」は、相手先に出向くと伝えている表現です。
「では、そちらまで伺わせていただきます」などと使うことが多く、このように使われた側はそのための準備などをすることになります。
ですが、この「伺わせていただきます」は、「伺う」と「いただく」という2つの敬語を続けて使ってしまっているため、二重敬語と呼ばれる表現になってしまっており、日本語としておかしい使い方です。
それでもビジネスシーンを含めてよく見聞きするのは、本来はおかしい表現ながら、許容できる範囲だと判断されているからです。
このようなつい使ってしまいがちな二重敬語になる表現は他にもあり、その中には明らかにおかしいものも多いですが、「伺わせていただきます」はまだ許される範囲で、そこまで日本語の使い方にうるさい相手でなければ普通に使うことができると考えて構いません。
「伺わせていただきます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「伺わせていただきます」は、先のように本来はおかしい表現のため、ビジネスでの大事な相手先には使わない方がいいかも知れません。
その場合には以下で紹介する正しい表現の方を使うべきで、この表現は無理に丁寧にしようとしておかしくしてしまった例の1つです。
正しい表現を使っているとして、いつ出向くのかといったことや、どこに行くのかなどの内容を添えないといけませんが、相手からいつにここに来て欲しいと聞かれて、それに対しての返答をして使う場合にはそれらは略することができ、その通りにしますといった意味で使うことができます。
そして、このように伝えたからには大きな事情でもない限り、伝えた内容通りに出向いてくだあさい。
「伺わせていただきます」の正しい文章表現
「伺わせていただきます」は、二重敬語になっていておかしい表現だと前述しました。
これを正しい表現すると、「お伺いいたします」となります。
「それでは、○日の△時に御社までお伺いいたします」のような使い方をしますが、こちらの表現であれば誰に対して用いても失礼になることはありません。
もちろん、日本語に少しうるさい相手であっても何も問題はありません。
以下の例文は「伺わせていただきます」で挙げていますが、いずれもこの「お伺いいたします」と言い替えられます。
「伺わせていただきます」を使った例文
・『当日の午後3時に伺わせていただきます』
・『とても楽しみにしておりますので、是非伺わせていただきます』
まとめ
「伺わせていただきます」は、そちらまで出向くという意味になる表現です。
このまま使っても問題になることはあまり考えられませんが、できれば正しい表現にした「お伺いいたします」として用いる方がいいでしょう。