「確認できておりませんので」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「確認できておりませんので」とは? ビジネス用語

ビジネスでは、事実か確認できないと先に進めないことも多くあります。

「確認できておりませんので」も、そのようなケースで必要になるフレーズであり、今回詳しく解説いたします。

「確認できておりませんので」とは?

「確認」とは言うまでもなく、「確かにそうだと認めること」を意味しています。

「できて」「〜が可能であること」を意味する可能動詞「できる」の連用形です。

ですから「確認できて」の部分までで、「確認することが可能」という意味になります。

しかしその直後に、「おりません」と続いています。

「おり」「いる」の謙譲表現「おる」の連用形で、それに丁寧表現をつくる助動詞の否定形「ません」が付いていますから、全体としては、「確認することが可能になっていない」=「確認出来ていない」ということを敬語表現で伝えているわけです。


「確認できておりませんので」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

ビジネスで相手にこのフレーズを使う場合は、相手が取るべき必要な行動や状態が自分側から確認できないというケースが大半です。

いわゆる「催促」系の表現になります。

具体的には「支払い」「申込み」あるいは「契約」の不存在などが考えられます。

ただ、「上から目線」的な印象を与えてしまう恐れもあり、伝え方には注意が必要かもしれません。

また、根本原因が実は自分側のミスだったこともあり得ます。

例えば、相手の未納の原因が請求書自体を発送していなかった場合などが挙げられるでしょう。

ですから、「確認できておりませんので、万が一お忘れでしたら、〜していただきたく存じます」などと相手に丁重な姿勢で促すことが重要と言えます。

一方、自分の側の単なる「不確認」の意味で使われる場合もあります。

例えば、書類の中身をまだ確認していないことを上司に伝える場合などが考えられます。


「確認できておりませんので」を使った例文

それでは他に考えられる例文を挙げてみましょう。

・『お客様からのお振込が確認できておりませんので、万が一まだお振込されていませんでしたら月末までにお振込ください』
・『現時点でお申し込みが確認できておりませんので、契約は未了となっております』
・『契約内容をまだ確認できておりませんので、もうしばらくお待ちください』

「確認できておりませんので」の類語による言いかえ

「確認」そのものをこの場合に言いかえると、「把握」「はあく」が無難な言いかえです。

「できて」の部分は、可能の助動詞「れる」「確認する」の未然形「確認さ」に付けた「確認される」で同義の表現を作ることが出来ます。

これを前提にすると、「確認されて(おりませんので)」という言いかえになります。

「おりませんので」の部分は、言いかえること自体は可能ではありますが、「確認出来ていません」系の表現としてはこれがもっとも相手を尊重した表現と言え、この部分は変えない方が適切と思われます。

一方、「相手の行為の不確認」の場合の言いかえとしては、相手が求められていることをしているか尋ねるという形もあり得ます。

具体的には「〜なさったでしょうか」と言った過去形の敬語表現による質問で、相手にやんわりと催促する方法です。

まとめ

「確認できておりませんので」は、相手が取るべき行動や状態が確認できない場合、暗に相手に催促する意図で使われやすいフレーズです。

また、単に自分が確認できていないことを相手に伝える場合の使用もあり得ます。

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