この記事では、「いささか懸念しております」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「いささか懸念しております」とは?
「いささか懸念しております」は、ものごとの先行きに関して、少しだけ心配していることを伝える丁寧な表現です。
「いささか+懸念+して+おります」で成り立っている語で、「いささか」は「数量・程度の少ない様子」という意味、「懸念」は「気になって不安になること」「気になって心から離れないこと」という意味、「して」は動詞「する」の連用形「し」に、接続助詞「て」が付いた語、「おります」は動詞「いる」の丁重語「おる」の連用形「おり」に、丁寧語「ます」が付いた語、全体で「ほんの少し不安や心配している」の敬語表現になります。
「いささか懸念しております」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「いささか懸念しております」は、ものごとが完全な状態ではなく、課題点がある時や、状況がうまく回るか分からない時などに使われます。
人の能力やものごとの成り行きなどについて、否定的な見解を表す言葉ですので、時と場合、相手を考えて使いましょう。
また、私情を交えない様に、根拠もきちんと示すことが大切です。
「いささか懸念しております」を使った例文
「いささか懸念しております」を使った例文は以下の通りです。
『年末年始の収支が例年通りになるか、いささか懸念しております』
感染症拡大による景気の低迷などにより、年末年始の稼ぎ時にいつもと同じ様に稼げるかを心配しています。
『彼女にリーダーが務まるか、いささか懸念しております』
リーダーを任せた人材に対し、能力的にやや不安がある様子を表しています。
「いささか懸念しております」の類語や言い替え
「いささか懸念しております」の類語や言い替えは以下の通りです。
『わずかに憂慮しております』
「憂慮(ゆうりょ)」は「心配や不安を感じ、深く思い悩むこと」という意味です。
『多少危惧しております』
「危惧(きぐ)」は「あやぶみ、おそれること」という意味です。
『少しばかり案じております』
「案じる」は「案ずる」の音変化で、「心配して思い煩う」「気遣う」という意味です。
まとめ
今回は「いささか懸念しております」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。