就職や昇進など、人生の転換期には、挨拶が必要になることも多々あります。
そのような中で、ある種の「決意表明」などを行うこともあり、「自分を高めていく所存です」もその一環としてのフレーズと言えるでしょう。
今回はこのフレーズについて解説したいと思います。
「自分を高めていく所存です」とは?
まず「高める」とはどんな意味なのかということが最初の課題になります。
これについては、「人格や能力を向上させる」という意味で使われているのです。
もっと言えば「自分を向上させる」ですから、「人として(自分が)成長する」という意味で捉えても良いでしょう。
また、このフレーズでは、「高める」の連用形「高め」に接続助詞「て」が付き、更に「行く」の連体形が続く形で「高めていく」となっています。
「〜(し)ていく」は1つのまとまったフレーズとして機能し、「〜(し)続ける」という意味合いを作ります。
ですから、「自分を高め続ける」、つまり「自分が成長し続ける」という意味になっているのです。
更に、「所存です」がこの後に続きますが、この部分は「考え」や「意見」を意味する「所存」「しょぞん」に、断定の丁寧表現をつくる「です」の終止形が付いた形であり、意味的には「〜するつもりです」となります。
以上を踏まえた全体的な内容は、「自分は人として成長し続けていくつもりです」ということであり、それを丁寧な表現にしているのです。
「自分を高めていく所存です」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
就職や昇進の際に、新しい職場での挨拶や、お世話になった人への挨拶などの中で、自らの「決意」や「やる気」を示すために使われます。
会話でも文章でもどちらでも使用可能です。
「新しい仕事で不慣れな点も多いかと思いますが、新しい環境の下、自分を高めていく所存です」などと使います。
「自分を高めていく所存です」を使った例文
それでは、他に考えられる例文を挙げてみましょう。
・『周囲の人々と協力し合いながら、自分を高めていく所存です』
・『新しい仕事に打ち込みながら、自分を高めていく所存です』
「自分を高めていく所存です」の類語による言いかえ
「自分を高める」が、「人として自分を全般的に成長させる」、つまり「(自分が)成長する」という意味合いですから、言いかえとしては「向上する」もしくは「(自分を)向上させる」がもっとも適切なものと考えられます。
「〜ていく」の部分は、「〜し続ける」で代用すれば良いでしょう。
またその成長のための「努力」をすることに重きを置けば、「精進する」や「励む」を使った言いかえもあり得ます。
「所存です」は、「つもりです」や「考えです」という言いかえで問題ありません。
以上を踏まえた全体の言いかえ表現としては、「向上し続けるつもりです」や「精進し続けるつもりです」のようなフレーズが挙げられます。
まとめ
「自分を高めていく所存です」とは、挨拶の中での、「成長し続ける」決意を表明するのに使われるフレーズです。