相手を待たせる際、不快にさせないことが重要であり、今回の「確認と検討作業に時間を要しております」はそのためのフレーズです。
これより、その内容について詳しく解説いたします。
「確認と検討作業に時間を要しております」とは?
まず「確認」の意味から「確認」してみましょう。
この言葉は、わかっているようで実はよくわかっていない言葉の典型例で、案外意味合いは広い言葉です。
まずは文字通り「確かめて認めること」という意味があります。
次に「よく見ること」もあるでしょう。
「左右をよく確認する」がこの使用例です。
また、「検査する」や「チェックする」という意味での「確認」もよく使われます。
同時に「検査する」に近い意味合いですが、「見直す」という意味もあります。
「最近ルールを破る方が多いので、配布した注意事項をよく確認してください」がこの意味での使用です。
一方、「検討」には、「さまざまな面から考えること」や「色々なことを調べ、考慮し、良し悪しを考えて結論を出そうとすること」という意味があります。
「検討作業」まで含めると、「考慮して結論を出す過程」という意味合いとして捉えられるでしょう。
最後の「時間を要しております」とは、「時間をかかっている」という状況を意味しています。
尚、「おります」は「いる」の謙譲語「おる」の連用形「おり」に、丁寧助動詞の「ます」の終止形が付いた形です。
この表現はいわゆる「丁重表現」と呼ばれる、聞き手に配慮したフレーズとなっています。
つまり、「事実やデータの確認と、様々な状況を考慮して結論を出すのに、時間がかかってしまっています」ということを、丁寧に説明するのがこのフレーズ全体の内容です。
「確認と検討作業に時間を要しております」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズは、相手から何らかの行為や提案を受けた後か、あるいは自分達で決定すべきことがあって、それらに対する結論を出すのに「時間が(思ったより)必要だ」という内容を丁寧に伝えたり、説明するものです。
このフレーズの直後には、「もう少しお待ちください」や「お待たせしていることにつきまして、心よりお詫び申し上げます」などのフレーズが続く傾向があります。
「確認と検討作業に時間を要しております」を使った例文
・『確認と検討作業に時間を要しておりますので、もう少々お時間いただけると幸いです』
・『大変申し訳ございませんが、確認と検討作業に時間を要しております』
「確認と検討作業に時間を要しております」の類語による言いかえ
この場合の「確認」は、「状況や事実関係の把握」で言いかえができます。
「検討作業」については、「考慮して結論に至るまでの過程」もしくはシンプルに「結論に至るまで」で代用可能です。
他にも「あれこれ考えること」を意味する「勘案」を使っても良いでしょう。
最後の「時間を要しております」は、「時間がかかっている」ことの説明や「聞き手に配慮している」ことを考慮し、「お時間をいただいておりまして、大変申し訳ございません」などと言いかえても良いでしょう。
以上を踏まえた結論として、「状況の把握と勘案にお時間をいただいておりまして、大変申し訳ございません」が言いかえ例として挙げられます。
まとめ
「確認と検討作業に時間を要しております」とは、相手に「状況の把握と結論を出すのに、時間がかかっている」ことを丁寧に説明するだけでなく、暗に謝罪も含んでいる内容のフレーズです。