この記事では、「ご返答をいただけますと幸甚でございます」の使い方について分かりやすく説明していきます。
「ご返答をいただけますと幸甚でございます」とは?
「ご返答をいただけますと幸甚でございます」は、相手に対して返事が欲しいとお願いする丁寧な表現です。
「ご返答」の「ご」は尊敬語・美化語の接頭辞、「返答」は「問いかけに対する答え」という意味、「いただけ」は動詞「もらう」の謙譲語「いただく」の可能形「いただける」の連用形、「ます」は丁寧語、「幸甚(こうじん)」は「この上ない幸せ」という意味、「ございます」は動詞「ある」の丁寧語「ござる」の連用形「ござり」に、丁寧語「ます」が付いた「ござります」の音変化、全体で「問いかけへの答えをもらえるとこの上ない幸せである」の敬語表現になります。
「ご返答をいただけますと幸甚でございます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご返答をいただけますと幸甚でございます」は、こちらからの質問やお願いごとに対する返事が欲しい時や、期限になっても返事が来ないので催促する時などに使われます。
お願い事をする表現ですので、「お手数ですが」などのクッション言葉を使いましょう。
「ご返答をいただけますと幸甚でございます」の正しい敬語表現
「ご返答をいただけますと幸甚でございます」の正しい敬語表現は以下の通りです。
『ご返答賜れましたら幸甚に存じます』
「幸甚」は非常にあらたまった表現ですので、他の言葉も最上級の敬語にする必要があります。
「賜れましたら」は「目上の人からもらう」という意味の謙譲語「賜る」の可能形「賜れる」の連用形「賜れ」に、丁寧語「ます」の連用形「まし」、助動詞「た」の仮定形「たら」が付いた語、「存じます」は動詞「思う」の謙譲語「存ずる」の連用形「存じ」に、丁寧語「ます」が付いた語です。
「ご返答をいただけますと幸甚でございます」を使った例文
「ご返答をいただけますと幸甚でございます」を使った例文は以下の通りです。
『今週中にご返答をいただけますと幸甚でございます』
会議や食事会などの出欠の返事を出して欲しい時に使われます。
『お送りいたしましたお見積書をご検討の上、返答をいただけますと幸甚でございます』
見積書を送り、商品・サービスの契約についてよく考えて返事して欲しいと伝えています。
「ご返答をいただけますと幸甚でございます」の類語や言い替え
「ご返答をいただけますと幸甚でございます」の類語や言い替えは以下の通りです。
『ご返答いただけますと幸いです』
「幸いです」は「〜してもらえるとありがたい」という意味で、「幸甚です」より柔らかい表現になります。
『ご返事いただけますと幸いです』
「返事」は「返答の手紙やメール、電話など」という意味です。
『ご回答いただけますと幸いです』
「回答」は「要求されたことや質問などに応じて、相手に返すこと」という意味です。
まとめ
今回は「ご返答をいただけますと幸甚でございます」について紹介しました。
意味や使い方を覚えておき、いざという時に正しく使える様にしておきましょう。