ここでは「遅滞なく」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「遅滞なく」とは?
「遅滞なく」は、可能な範囲で早く、という意味になります。
何かをそのように行うようにという用い方をされる表現ですが、ここでの可能な範囲とは、特別な事情があればそちらを優先してもいいという解釈になり、そのようなことがない限り、そのために時間を費やして行うようにといった意味だと考えてください。
よって、その相手なりの個々の事情を考慮した上で使われる表現になり、あまり日常のシーンで用いられることはありません。
それは、この意味だと正しく理解してもらえないことが多いためです。
「遅滞なく」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「遅滞なく」は、先のように、正しく意味を理解してもらえないことも多い表現です。
それは、できるだけ早く、といったようにとられてしまう場合がよくあるためで、使われている漢字からすると、そのように判断されてしまうのも無理はありません。
その点から、ビジネスシーンでもそれほど使われていない表現で、急ぎでという意味であれば、それと分かりやすい「早急に」や「迅速に」などと用いることが多いです。
それらは可能な限り早く、という意味で使っているので、個々の事情までは考えていない表現になります。
「遅滞なく」を使った例文
・『もちろん遅滞なく、できるだけ早く進めるつもりです』
・『お支払いは遅滞なく行っていただきますようお願いいたします』
「遅滞なく」の類語や言い替え
・『速やかに』
この表現も、「早急に」や「迅速に」と同様に、可能な限り早く、という意味で使われています。
そのため、こちらもその相手なりの個々の事情があればそれについては考慮するといった「遅滞なく」に含まれる意味が入らないので、言い替えにはなりませんが、ビジネスシーンで用いるには同じ意味の「早急に」、「迅速に」よりも向いています。
まとめ
「遅滞なく」は、個々の事情を考慮した上で、可能な範囲で早く、という意味で用いられます。
この意味を理解してもらえないことも多いため、実際にはあまり用いられていませんが、「速やかに」などと使われるより比較的時間に余裕があると考えていいでしょう。