ビジネスシーンでは、お礼や感謝が必要な場面は日常茶飯事であり、それに伴う表現やフレーズも多く存在しています。
「助けられました」もその中の1つと言え、これより解説いたします。
「助けられました」とは?
このフレーズを文法的に分解してみると、「助ける」に「られる」、そして「ます」に「た」という言葉が出てきます。
「助ける」はそのままの意味ですが、「られる」はこの場合は「受け身」として働く助動詞であり、「ます」は丁寧表現を作る助動詞、「た」は過去や完了の意味を作る助動詞となっています。
「られる」は活用語の未然形、「ます」は活用語の連用形、「た」は活用語の連用形にそれぞれ付くことがポイントです。
そのため、「助ける」の未然形「助け」に、「られる」の連用形「られ」、「ます」の連用形「まし」そして「た」の終止形もしくは連体形が続く形となっているのです。
意味はそのまま「(相手に)助けられました」という丁寧表現であり、相手に助けてもらったことを感謝する文脈の中で使われます。
「助けられました」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
助けてもらった相手に感謝する表現の中で用いられ、口頭でも文中でも使用可能です。
「今回の件では○○さんに助けられました。
ありがとうございました」のような形で用います。
ただ、単純な丁寧表現なので、相手に対する敬意があまり含まれているとは言えないことに注意しなくてはなりません。
よって、同僚や部下など、ある程度対等か相手が立場的に下の場合に使用する表現と考えるべきでしょう。
一方で、親しい関係の上司などには使用しても問題はありません。
「助けられました」を使った例文
それでは、上記の他に考えられる使用例を挙げてみましょう。
・『大変助けられました』
・『色々と助けられました』
・『大いに助けられました』
「助けられました」の言い替え
「相手に助けられた」をどう言い替えるかがポイントです。
・「助かりました」
「助かり」は「助かる」の連用形であり、「助かる」には、「自分が外部の何らかの働きにより助けられる」という意味合いがありますので、受け身を取らずに「助けられる」という意図を出せます。
・「お助けいただきました」
「助け」は「助ける」の名詞的用法であり、「〜してもらう」の謙譲表現「お〜いただく」とセットで「助けられる」の意図を出しています。
・「お力添えいただきました」
相手からの「援助」や「支援」を意味する「お力添え」で言い替えています。
まとめ
「助けられました」とは、相手の助けにより何か出来た場合に、その感謝を伝える中で使用されるフレーズです。
相手への敬意は薄い表現ですので、目上の相手に使用する場合は注意が必要です。