ここでは「それにしては」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「それにしては」とは?
「それにしては」は、2つの意味で使うことができる表現です。
まず1つ目は、この前に聞いたり知った内容に対し、その割には、という意味になります。
例として、先方から3日前に送ったと聞いていたものが今日届いたので、「それにしては届くのが遅かった」のように用いる場合がそちらの解釈になり、3日前に送った割には届くのが遅いのではないかと言っています。
もう1つは、それを選んではどうか、という意味で、「この中ならそれにしてはどうか」といったような用い方をした時がそちらになります。
「それにしては」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「それにしては」は、先のような2つの使い方がありますが、それを選んではどうか、という意味になる方は、「これにしては」や「それにすれば」などと少し形を変えても同じ意味になり、「それにしては」に拘る必要はないため、表記として同じだけで、全く違う表現だと考えていいでしょう。
もう1つの使い方では、その割にはこれはどうなのか、と続ける用い方になり、ビジネスシーンでも「何日も掛かったと言っていたが、それにしてはお粗末な内容だ」のような使い方がよく見られます。
「それにしては」を使った例文
・『彼はアメリカに留学していたと聞いているが、それにしては英語があまり得意ではないようだ』
・『どれを選んでも大して変わらないので、もうそれにしてはどうでしょう』
「それにしては」の類語や言い替え
・『それにしたら』
こちらも「それにしては」をそれを選んではどうか、という意味で使う場合の言い替えになり、前述した「これにしては」や「それにすれば」と同様に、そちらの意味で用いられています。
ただし、この「それにしたら」や「それにすれば」は少しカジュアルな使い方になるため、それらを丁寧にすると「それにしては」となるという関係です。
まとめ
「それにしては」は、2つの意味がある表現で、1つはその割にはどうこうという用い方になります。
もう1つはそれを選んではどうか、と言っている使い方で、そちらとは表記は一緒ながら、全く別の表現だと考えた方がいいでしょう。