ここでは「いかがお過ごしですか」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「いかがお過ごしですか」とは?
「いかがお過ごしですか」は、挨拶文の中で使われる、相手の状態を気遣って用いられる定型表現です。
季節の挨拶表現と呼ばれるものとセットで使われることが多く、例えば、「盛夏の候、いかがお過ごしですか」などという文章を作って使うという具合です。
そのような文章が冒頭を飾り、その後に本題への続くことになるため、いわゆるクッション文を作るための表現だと考えていいでしょう。
先の「盛夏の候」は真夏の盛りに用いられるものなので、時期にすると7月中旬から8月上限くらいまでが適していますが、これを他の時期に合ったものに変えれば一年のうち、いつでも使える表現です。
尚、そうとはせずに、引越しをした相手に対して「引っ越されてから半年が経ちますが、いかがお過ごしですか」のような文章にしてもよく、この手の挨拶文は総じて“ご機嫌伺い”とも呼ばれています。
「いかがお過ごしですか」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「いかがお過ごしですか」は、少し丁寧にして「いかがお過ごしでしょうか」と使われることも多いです。
この語尾に「でしょうか」は使い方を間違えると二重敬語になってしまうため、扱いが難しい表現ですが、この用い方ではそうとはならないので問題なく使うことができます。
その間違いの例は、「できますでしょうか」といったような形で、この時には「できますか」が正しい表現です。
話を戻して、前述のようにその相手に対するご機嫌伺いになりますが、ビジネスには向いておらず、個人的に手紙のやりとりをする仲などでその冒頭によく使われています。
この表現だけで用いることはまずなく、挙げたようにその時期に合った季節の挨拶表現とセットで定型の挨拶文として、または環境が変わった人に対してその後どうなのかという意味で用いられている表現です。
「いかがお過ごしですか」を使った例文
・『寒さの厳しい時期ですが、いかがお過ごしですか』
・『大分ご無沙汰しておりますが、いかがお過ごしですか』
「いかがお過ごしですか」の類語や言い替え
・『お変わりありませんか』
この表現は「いかがお過ごしですか」と同様に、相手の身体(や環境)を気遣って使うことになります。
用い方も同じなので多くの場合で言い替え表現になりますが、こちらは丁寧にしようと思って「お変わりありませんでしょうか」とすると二重敬語になってしまうので注意してください。
まとめ
「いかがお過ごしですか」は、その相手の健康状態や環境などを気遣って使う表現になります。
定型的な表現のため、あまりその意味を意識することはなく、個人が相手の文章において、冒頭の挨拶文にうまく使うことができます。