相手を気遣うことは、ビジネスでもよく求められます。
「くれぐれもお身体ご自愛ください」は、そのような場合に用いるフレーズであり、これより解説いたします。
「くれぐれもお身体ご自愛ください」とは?
まず問題となるのは「くれぐれも」というフレーズです。
これは、相手に依頼する場合や注意を促す必要がある時、「心から、相手にそうあって欲しい」という強い思いを表したものです。
一方「ご自愛ください」の「自愛」「じあい」とは、「自分の身体を労る」、あるいは「健康に気を付ける」という意味であって、相手が自分の健康を気遣うということなので、尊敬表現の接頭辞「ご」が付いています。
「ご〜ください」で「〜して欲しい」という尊敬表現による依頼を表しますので、フレーズ全体として、「どうか健康には注意してください」という内容であることがわかります。
「くれぐれもお身体ご自愛ください」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
ビジネスでも相手の体調を気遣う必要がある場面で使用し、概ね以下の3つのケースで使用されます。
・「体調を崩した相手への見舞いフレーズとして」
入院した、あるいは病気や怪我で休んでいる相手への気遣いとして用います。
・「体調が良くなさそうな、あるいは過労気味の相手への気遣いとして」
明確に体調が悪いという状態ではなくても、体調を崩しかねない環境、あるいはそのような様子が見える場合に用います。
・「挨拶の中で」
相手の体調について問題や特に何か感じることがなくても、季節の変わり目など、一般的な傾向として体調を崩しやすい時に、挨拶や日常会話の中で使用します。
メールなどでは結びのフレーズとして、会話であれば最後の締めの挨拶として使用します。
「くれぐれもお身体ご自愛ください」を使った例文
それでは、実際の使用例を以下に挙げてみましょう。
・『寒さも増しておりますので、くれぐれもお身体ご自愛ください』
・『最近過労気味ではないかと心配しております。くれぐれもお身体ご自愛ください』
「くれぐれもお身体ご自愛ください」の言い替え
相手に強く健康に気を付けるようお願いする表現で言い替えます。
・「どうかご健康にはお気を付けください」
「くれぐれも」を「どうか」で言い替えています。
・「何卒お身体を労っていただきたく存じます」
「くれぐれも」を「何卒」「なにとぞ」で言い替え、「ご自愛」を「お身体を労る」で代用しています。
・「早期のご回復を心より願っております」
これは見舞いのために用いる言い替えフレーズになります。
まとめ
「くれぐれもお身体ご自愛ください」とは、相手の健康を気遣うフレーズです。
相手が既に体調を崩している場面でも、崩しておらず、単に注意を促すだけの目的でも使用可能です。