「これまでの経験を活かして」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「これまでの経験を活かして」とは? ビジネス用語

新しい環境におかれることとなった場合、新入りとしての挨拶、それまでの環境での別れの挨拶など、挨拶で何を言うかが問われます。

「これまでの経験を活かして」もそのような中で使われるフレーズであり、これより解説いたします。

「これまでの経験を活かして」とは?

まず、「これまでの」の対象期間が問題となります。

基本的に自分の人生において「現在に至るまで」全部を指すこともあれば、「特定の立場にあった期間」だけを指すこともあり、明確に定義出来るものではありません。

ただ、このフレーズが発せられる時の立場にあった期間は、明確に含まれているということだけは確かであり、概ね「社会人としての経歴」に対して用いられる傾向があります。

また「経験」についても一応意味を確認しておくと、「実際に見聞き、または行動したことがあること」です。

一方で最後の「活かして」は、動詞「活かす」の連用形「活かし」に、接続助詞の「て」が付いた形で、「活かす」「効果的に使う」という意味であることから、「効果的に使って」という内容になります。

以上を踏まえて、このフレーズ全体としては、「今までの経験を効果的に使って」という意味になります。


「これまでの経験を活かして」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

ビジネスでこのフレーズが使用されるのは、主に新任の挨拶もしくは離任の挨拶の際です。

新任の挨拶では、「新しい環境ではありますが、これまでの経験を活かして、皆さんのお役に立てるよう頑張りたいと思います」のように、自分のキャリアをアピールする形で使用します。

一方、離任の挨拶としては、「皆さんには長らく大変お世話になりましたが、この職場で得たこれまでの経験を活かして、次の職場でも戦力になれるよう努めていく所存です」のように、離れる職場でメリットがあったことをアピールするために用います。

もちろん、挨拶としてではなく、客観的に「様々な事柄に対して、対応出来るだけの経験があること」を表現するためにも使われます。

例えば「営業として積み重ねてきたこれまでの経験を活かして、新規顧客の開拓にあたる」という内容が、これに該当するものです。


「これまでの経験を活かして」を使った例文

それでは、上記以外に考えられる使用例を挙げてみましょう。

・『これまでの経験を活かして、難題に立ち向かう』
・『これまでの経験を活かして、新規事業を成功させたいと思います』

「これまでの経験を活かして」の言い替え

「自分の経験を効果的に使って」という意味合いを出せるかが、言い替え表現成立のカギとなります。

「今までのキャリアを総動員して」
この場合の「キャリア」「職務経歴」「職業経験」という意味であり、「総動員」「使えるものは全部使う」という意味があります。

「培ってきた経験を元に」
「培う」「つちかう」とは、「養い育てる」という意味があり、一定の年数をかけて「自分自身で成長していく」様を表します。

「元に」は、「それを基礎として」という意味の他「それを使って」という意味もあるので、全体として言い替え可能です。

まとめ

「これまでの経験を活かして」とは、「積み重ねてきた職務経験を効果的に使って」という意味です。

新任や離任の挨拶でのアピールの他、客観的に経験が一定のレベルにあることを表現するために用います。

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