この記事では「お借りしたく存じます」について解説をします。
「お借りしたく存じます」とは?意味
一時的に使わせて欲しいという話し手の希望を伝える言葉です。
「お借りし」は、借りることを相手を敬う表現にしています。
動詞の連用形に「お」をつけて、その後に「する」を続けた形になっており、この形で謙譲の意を表します。
「借り」は「借りる」の連用形、「し」は「する」のことです。
「たく」は話し手の希望を表します。
「存じ」は「思う」「考える」の意の謙譲語です。
聞き手に対して改まった気持ちを表す意味で、「存じます」の形で使うこともあります。
「ます」は敬意を表す語です。
「お借りしたく存じます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この言葉は、返すことを前提に一時的に何かを使わせて欲しいときに用います。
丁寧な言葉遣いなのですが、貸してくれてあたり前という印象を与えかねません。
話し手の希望を一方的に伝えており、貸す側への配慮が欠けています。
もしかしたら相手は貸したくないかもしれず、その点を考えていないように感じられます。
「お借りしてもよろしいでしょうか」と問いかけの形ならば、もしかしたら貸したくない相手へ配慮ができます。
問いかけの形ならば、貸す・貸さないを相手が選択できるからです。
また、クッション言葉を使うことでも、相手の気持ちに配慮を示すことができます。
「恐れ入りますが」といった一言を添えてみてください。
「お借りしたく存じます」を使った例文
・『お借りしたく存じます。よろしいでしょうか』
「お借りしたく存じます」の返答や返信
何かを使いたいようなので、そのものを使ってもよいのか、使われては差し支えがあるのかを答えてください。
使ってもよい場合、返す期限を決めておきましょう。
期限を決めておかないと、いつまでたっても返してもらえないということになりかねません。
使われては差し支えがあるなら、事情を説明して理解してもらってください。
「ダメです」だけでは、拒否されたと衝撃を受けてしまうことでしょう。
まとめ
この言葉は、何かを使わせて欲しいときに伝えるものです。
使わせて欲しいものがあるときには、貸す側の気持ちや事情に配慮した伝え方をしましょう。