「お送りいたします」とは?
ビジネスメールや会話での使われ方や敬語の使用方法を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「お送りいたします」とは?
「お送りいたします」は元々、「お送りします」と表現していた言いまわしが変化してできた語句です。
この二つの言いまわしはいずれも謙譲の意の敬語ですが、謙譲の度合いが異なっており、「お送りいたします」の方が謙譲の度合いが高く、より敬意を払う必要のある人に対して相応しい言い表わし方となります。
「送る」を「お〜する」の形式にした謙譲表現が「お送りする」で、この「お送りする」の「する」を謙譲語の「いたす」に変化させたのが「お送りいたします」です。
「お送りいたします」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使用するときの注意点
この言いまわしは、正しい敬語としてビジネスの場面で使用できます。
また、相手や状況などに応じて使い分けることで、洗練された印象を与えます。
「お送りいたします」は会社の上司などに適しており、「お送りします」でも大丈夫です。
同僚や知人などであれば、「送ります」の方が堅苦しくなくて馴染みやすいでしょう。
しかし、取引先の人やお客様には「お送りいたします」のほかに、さらに敬意の高い「ご送付申し上げます」などを用いるようにしてください。
「お送りいたします」の正しい敬語表現
「送ります」は「送る」の丁寧語、「お送りいたします」は「お送りする」の謙譲語です。
謙譲表現は相手にへりくだってする自分の行為に対して使用するものであるため、相手が送り手(行為者)であれば「お送りいたします」は使えません。
なお、一見この言いまわしは二重敬語ととられることがありますが、謙譲表現の形式である接頭語「お」と謙譲語「いたします」の組み合わせのため、二重敬語ではなく、正しい敬語表現です。
「お送りいたします」の敬語を使った例文
この言いまわしの敬語を使用した例文を以下に紹介します。
・『昨日○日にご依頼のありました資料を本日お送りいたしました』
・『来月開かれる説明会の出席者名簿をお送りいたします』
・『最寄り駅までお送り申し上げます』
「お送りいたします」の類語・言い替え
この言いまわしの類語・言い替えを以下に紹介します。
・『昨日○日にご依頼のありました商品を本日発送いたしました』
・『今月開催される講演会の出欠表を送付いたします』
・『最寄り駅まで送迎いたします』
荷物や品物などの物品を送るときは「発送いたします」に言い替えられます。
手紙やメールで送るときは「送付いたします」に言い替えられ、相手を目的地にまで送るときは「送迎します」や「お連れいたします」などに言い替えできます。
まとめ
通販が盛んな現在、「お送りいたしました」と言うよりも「発送いたしました」の方が馴染みやすい言いまわしですが、日程に関するトラブル回避も考慮して、状況に応じて使い分けましょう。