目上の人に使ってもいい敬語なのか、不安になる敬語もあるものです。
「かつて」の正しい表現と例文、似ている言い方を学んでいきましょう。
「かつて」とは?
この場合の「かつて」とは、以前のことをあらわしています。
過去のエピソードを引き合いに出す時に用いられる言い方です。
また「かつて〇〇ない」というと、否定の意味に変わります。
これまで1回も経験したことがない、こうした訳に変わるので注意しておきましょう。
そのため「かつて」で「その昔は」あるいは「今まで一度も〇〇ない」という訳になります。
「かつて」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
かなり前のことを、引っ張り出してくる時に使われているのが「かつて」にあたります。
例えば今は巨大なビルが建っているエリアの、数十年前のことを語る時に使われています。
「かつてこの辺りは、田んぼが広がっていました」がひとつの例です。
大人びた表現なので、落ちついた言い方を選びたい時に向いています。
一方で「かつて」は「かつてない」というと、経験したことのない、このように意味が変わります。
前後の文脈によっても意味が変化するので、注意しておきましょう。
またきちんとしたビジネス文書では「かつて」という曖昧な表現を取り入れるより、具体的な年度や年数を示した方が、はっきり伝わることもあります。
TPOに応じた表現を探していきましょう。
「かつて」を使った例文
・『かつてこの辺りは、田畑が広がっていました』
・『かつてないビッグセールを、開催いたします』
「かつて」の類語や言い替え
似ている言い方に「先んじて」があります。
こちらも時をあらわす言葉ですが、前もって何かをおこなう際に使います。
言い替えに「以前は」や「〇〇年前のことになりますが」や「〇〇年頃は」があります。
まとめ
「かつて」について解説しました。
何気なく使っている表現を、ビジネス風に変換できるようになると、敬語力が向上していきます。
明るい敬語を学んで、語彙力を鍛えていきましょう。