この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして、ありがとうございました」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして、ありがとうございました」とは?
「このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして、ありがとうございました」のフレーズを分解して、少し詳しく説明します。
まず最初の「このたび」は漢字表記では「この度」で、「今回」と同義の言葉です。
次の「ご丁寧に」は「配慮が行き届いていること、気遣いがあること」といった意味の「丁寧」に、相手の方に敬意を示す接頭辞の「ご」が付けられた言葉です。
なを「丁寧」は「丁重」とほぼ同義です。
また「お中元」は「暦の夏に品物を贈ること」を意味する「中元」に、接頭辞の「お」が付けられた言葉です。
「品」は「品物」のことです。
そして「頂戴いたしまして」は「もらう」の謙譲語の「頂戴する」に「する」の謙譲語Ⅱ(丁重語)の「いたす」に丁寧語の「ます」の過去形の「ました」が付けられた表現です。
したがって、前半の「このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして」は「今回は丁重に中元をもらって」との意味の丁寧な敬語表現となります。
また、後半の「ありがとうございます」は、感謝の気持ちを表す「ありがとう」に「ある」の丁重語の「ござる」、そして丁寧語の「ます」の過去形の「ました」が付けられたもので、「ありがとう」の丁寧な表現です。
したがって、このフレーズ全体では「今回は丁重に中元をもらってありがとう」との意味の丁寧な敬語表現となります。
「このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして、ありがとうございました」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして、ありがとうございました」のフレーズは、お中元を頂いた際のお礼のフレーズの定番表現です。
礼状やお礼のメールの文書でも使われますし、口頭で使われることもあります。
このフレーズでは「頂戴いたしまして」が従来の敬語の3分割では「頂戴(謙譲語)」+「いたす(謙譲語)」で、二重敬語となりますが、新たに改訂された5分類では(謙譲語)+(謙譲語Ⅱ丁重語)となり、現在では二重敬語に当たらないことになります。
かつては、二重敬語ながら広く使われている表現で、許されると説明されて来たものが、現在では明確に二重敬語ではないと言うことが出来ます。
「このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして、ありがとうございました」を使った例文
・『このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして、ありがとうございました。家族みんなで美味しく頂きました』
「このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして、ありがとうございました」の類語や言い換え
前半の「このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして」は少し冗長なので、「この度はご丁寧にお中元の品を賜り」や「この度はご丁寧にお中元の品をいただき」と簡潔に言い換えても良いでしょう。
この言い換え表現も、もちろん敬語表現です。
まとめ
「このたびはご丁寧にお中元の品を頂戴いたしまして、ありがとうございました」のフレーズは「今回は丁重に中元をもらってありがとう」との意味の丁寧な敬語表現です。