「ごもっともな質問でございます」という文は正しい敬語なのでしょうか?
意味や正しい使い方などを解説していきます。
「ごもっともな質問でございます」とは?
「ごもっとも」は、漢字で書くと「御尤も」となり、「もっとも」に「御」を頭に付け、相手側の立場を高めた言葉です。
相手が「そう思う」ことがもっとも(一番)である、そのように思うのはもっとも理にかなっている、ということを肯定するという意味があります。
「ございます」は、「〜だ」、「〜である」を丁寧にした言葉です。
以上から、「ごもっともな質問でございます」は、「あなたの質問はもっとも理にかなっている」、「至極当然にでる質問である」という意味になります。
「ごもっともな質問でございます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
では、「ごもっともな質問でございます」の正しい使い方について解説していきます。
「ごもっともな質問でございます」は、相手が何か質問をこちらにしてきた時に返事をするためのフレーズです。
「ごもっとも」に相手の言うことを肯定するという意味があるので、そのような質問があって当然です、と伝える際に使用します。
自分側を下げ、相手を高める謙譲表現であるといえます。
ただし、「ごもっともな質問でございます」という語句の使い方には注意が必要です。
それは、「ごもっとも」という言葉が、「尤も」というすでに丁寧な言葉の上に重ねて「御」をつけて過剰な丁寧語になっているからです。
それとともに、「ごもっとも」という言葉に続く文は否定的であることが多く、よい印象を与えない場合があるからです。
とても失礼であるというわけではありませんが、慎重に使いましょう。
「ごもっともな質問でございます」を使用した例文
(Aについて質問されて)『ごもっともな質問でございます。
申し訳ありません、Aについてはまだ説明が済んでおりませんでした』
『まことにごもっともな質問でございます』
相手がそういう質問をするのは当然である、ということを丁寧に伝える場合に使用します。
「ごもっともな質問でございます」の類語や言い替え
では、「ごもっともな質問でございます」の別表現にはどんなものがあるのでしょうか。
意味は全く同じではありませんが、「そのようなご質問をされるのも無理はありません」や「そのようなご質問を頂くのは当然のことです」といった言い換えは可能です。
まとめ
「ごもっともな質問でございます」は、何か質問をされた場面において、相手がそのような質問をするのは当然である、と完全に相手側を肯定し、自分を下げて相手を上げる表現です。
目上の人に使用する場合は注意が必要です。