この記事では、ビジネスシーンでよく使われるフレーズの「ご不便ご迷惑をおかけしますが」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。
「ご不便ご迷惑をおかけしますが」とは?
「ご不便ご迷惑をおかけしますが」のフレーズにおける「ご不便」は、「便利でないこと、都合の悪いこと」を意味する「不便」に、相手の方に敬意を示す接頭辞の「ご」が付けられた言葉で、「ご迷惑」は「不利益を受けたり、不快に感じること」を意味する「迷惑」に、同じく接頭辞の「ご」が付けられた言葉です。
「不便」と「迷惑」の違いは、端的に言えば「不便」は「手間」で「迷惑」は「不利益」という違いです。
また、「おかけしますが」は、相手に「与えること」を意味する「かける」に接頭辞の「お」を付け、後ろに丁寧語の「ます」と逆接の接続詞の「が」が付けられたものです。
以上より、「ご不便ご迷惑をおかけしますが」のフレーズは、「手間や不利益を与えるが」との意味の敬語表現となります。
「ご不便ご迷惑をおかけしますが」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご不便ご迷惑をおかけしますが」のフレーズで使われている「不便」と「迷惑」は、先に記した通り、その意味は似てはいますが、明らかに違いのある言葉です。
しかし、相手の方に「不便をかける」場合には、結果として「迷惑をかける」ことが多いので、こうした場合には「ご不便ご迷惑」と二つの言葉が対で使われることが少なくないのです。
例えば、電車が架線事故等でストップしたが場合は、代行バスや別の鉄道会社の振り替え輸送を利用する必要があり、そこに向かう「手間=不便」をかけられることになります。
また、代行バスや振り替え輸送鉄道等の手段があって無料で目的地に迎えても、時間は大きくロスします。
もちろん、タクシーを使えば金額的に損失が発生します。
すなわち時間や金銭の「不利益=迷惑」がかかってしまいます。
こうした場合に、「ご不便ご迷惑をおかけしますが」の言葉を使って、「只今列車が架線事故によりストップしております。
ご不便ご迷惑をおかけしますが、よろしくご理解ご寛容の程、お願い申し上げます」等と使われます。
「ご不便ご迷惑をおかけしますが」を使った例文
・『ご不便ご迷惑をおかけしますが、ご容赦くださいますようお願いいたします』
・『ご不便ご迷惑をおかけしますが、ご理解の程、重ねてお願い申し上げます』
「ご不便ご迷惑をおかけしますが」の類語や言い換え
「ご不便ご迷惑をおかけしますが」のフレーズは、敬語表現ですが、さらに敬意を高めた表現として「ご不便ご迷惑をおかけいたしますが」と言い換えることも出来、この表現もよく使われます。
まとめ
「ご不便ご迷惑をおかけしますが」のフレーズは、「手間や不利益を与えるが」との意味の敬語表現です。