相手に何事かの理解を進めてほしい時には、「ご把握のほど」というフレーズが使われます。
敬語として相応しいようですが、その意味や使い方については良く知っておく必要があるでしょう。
「ご把握のほど」とは?
きちんと理解するの意味がある「把握」と、その状態であることを表す「ほど」を併せ、理解した状態になって欲しいことを伝える表現です。
「ご把握のほど」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
業務内容や現在の状況について、関係者に予め把握してほしい場合があります。
その時に把握をお願いする目的で「ご把握のほど」を使うことが可能です。
人に「把握してください」と言うのは上から目線で失礼なことですが、「ご把握のほど」と敬語の形にすることで使いやすい表現となっています。
その際には「状況について」などと具体的に把握して欲しいことを話したり、関係する資料を提示することなども大切です。
その上で「お願いいたします」のようなお願いの言葉と繋げなければいけません。
ただ目上に対してお願いする場合にはこれでも物足りない可能性があるので、別のうやうやしい形に言い替えが必要でしょう。
「ご把握のほど」を使った例文
・『プロジェクトの進捗状況について、ご把握のほどお願いいたします』
・『お手元の資料にお目通しいただきまして、ご把握のほど願います』
「ご把握のほど」の類語や言い替え
「ご承認賜りますよう」は、認めることや聞き入れる意味の「承認」と、目上の人からもらう意味の謙譲語「賜る」を用いた、敬意を込めている表現です。
「お含みおきのほど」は、心に留めて欲しいことを表す「お含みおき」を用いた丁寧に伝える言い方となります。
これは「お含みおきいただけますよう」とすることも可能です。
「ご承知おきのほど」は、聞いて引き受ける意味の「承知」を用いて似た意味としています。
「ご確認のほど」は、はっきりと認める意味の「確認」を使った言い方で、普段の会話の中でも使いやすい形となるでしょう。
まとめ
物事を理解した状態に変わって欲しいことを相手に伝える場合に、「ご把握のほど」を使うことができるのでした。
これは何を把握して欲しいかや、お願いの言葉も併せなければいけません。
「賜る」を用いるなど別の敬語も存在しているので、適切な形の言い換えを考えてみましょう。