「ご指導ご鞭撻の程」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「ご指導ご鞭撻の程」とは? ビジネス用語

フォーマルな場では、普段は滅多に聞くことのないフレーズを目にしたり耳にしたりすることがあります。

「ご指導ご鞭撻」もまたそのようなフレーズの1つであると思われ、これより詳しく解説いたします。

「ご指導ご鞭撻の程」とは?

昔程ではありませんが、入社式での新入社員や結婚式の新郎新婦の挨拶で「ご指導ご鞭撻の程」というフレーズがよく盛り込まれることがあります。

フレーズ自体を聞いたことがない人にとっては、「鞭撻」を見てすぐ読めないかもしれませんが、読み方は「べんたつ」で、全体としては「ごしどうごべんたつのほど」と読みます。

また、「指導」「鞭撻」の両方に付いている「ご」は、名詞の頭に付いて敬語表現を作り出す接頭辞です。

「指導」の意味はわかりやすく「教え導くこと」ですが、「鞭撻」については馴染みがないだけになかなかわかりづらいかもしれません。

「厳しく励ますこと」という意味であり、「鞭撻」が本来は「ムチ打ちでこらしめる」という意味であったことから派生したようです。

通例、「ご指導ご鞭撻」というセットで用いられることが多くなっており、「程」「〜の程」という形で依頼表現の中で用いられ、「〜して欲しい」という意図を和らげる効果があります。

後に続く依頼表現を含めて全体を通した意味は、「もしよろしければ指導や励ましを(よろしくお願いします)」といったニュアンスの意味になります。


「ご指導ご鞭撻の程」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点

既に触れましたが、入社式や人事異動による新しい職場もしくは結婚式での挨拶など、かなりフォーマルな場での口頭の挨拶でよく使われます。

一方、文章表現としては、お世話になった人へのフォーマルな挨拶文全般に使用される可能性があります。

具体的な使用例としては、「ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます」などとなります。

尚、基本的に「関係が将来に向けて継続」する場合に使用するフレーズですので、人間関係が切れる場合には使用しないようにしましょう。


「ご指導ご鞭撻の程」を使った例文

他に考えられる例文を挙げてみましょう。

・『新しい職場で右も左もわからずご迷惑をおかけすることもあるかと思いますが、ご指導ご鞭撻の程、よろしくお願いいたします』
・『これまで同様、ご指導ご鞭撻の程、何卒よろしくお願い申し上げます』

「ご指導ご鞭撻の程」の類語による言いかえ

「ご指導ご鞭撻の程」の直接の言いかえはなかなか見当たりませんが、「教え育てる」的な意味と捉えれば、「教え授ける」という意味の「教授」「きょうじゅ」がまず考えられます。

その場合、「ご教授の程」となります。

また、「指南」「しなん」「教授」とほぼ同じ意味がありますので、「ご指南の程」とすることもできるでしょう。

ただ、「ご教授」よりは一般的な使用頻度は低めです。

まとめ

「ご指導ご鞭撻の程」というフレーズは、「教えて励ましてもらう」ことを相手に柔らかく丁寧に依頼するための表現です。

口頭でも文中でも使用できますが、かなりかしこまった表現であり、使用する場面は限られます。

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